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透析施設選びのポイント
2013.4.1
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ここでは、透析施設選びのポイントをいくつか挙げて説明したいと思います。
ポイントは以下の7つです。
- 施設・院長の理念、モットーは何か
- 希望している透析が受けられるか
- 院長の第一印象、および院長の回診の頻度
- 検査項目と検査の頻度
- 提携している医療機関
- 透析室内の雰囲気、およびベッドサイドアメニティ
- 患者会の有無
1.施設・院長の理念、モットーは何か
病院がどういう考えを元に施設の運営をしているかということになります。またその理念に基づき、医療スタッフなどどのような行動指針を持っているかなど確認しておきましょう。3つ目の院長の第一印象にも関わるのですが、直接、院長に会える日程を調整し、院長本人から確認するのが良いです。
2.希望している透析が受けられるか
透析を受ける時間帯なども含まれます。仕事をしながら透析を受けたい場合は夜間透析を受けるということになります。希望の時間帯や曜日で透析が受けられるか確認します。仕事で出張が多いという人は曜日の変更など融通が利くかどうかも確認しておきましょう。
また、現在はオンラインHDFといった新しい透析方法を導入している病院もあります。何よりしっかり充分な透析が受けられるかということを確認します。
3.院長の第一印象、および院長の回診の頻度
院長は病院の代表者になります。これから長く付き合うことを考えたら、自分自身と性格的に合うか、また自分の希望する透析方法があるとしたらそれらを聞いてもらえそうかどうか確認すべきです。
また、週に1、2回は透析クリニック内で回診が行われます。回診はすべて院長が行う病院もあれば、大学などからアルバイトで来ている先生が診る病院もあります。院長が責任を持って診てくれているかどうかを最初の段階で確認すべきです。
4.検査項目と検査の頻度
透析が始まると、患者は合併症を起こさないように食生活など長期的に気を付けていかなくてはなりません。透析効率、透析条件等の確認のためにも、尿素窒素、リンやカリウムの値、貧血の数値等を診る血液検査。心臓の大きさ、心臓の状態などを診るレントゲンや心電図の検査をどの程度実施しているか確認しておきます。
5.提携している医療機関
シャントに異常が起こった場合や、合併症など症状が出た場合、透析クリニックでは対応できないことをどのような病院と提携して対応するのか確認します。大概は、院長と関わりのある大学病院ということになります。入院が必要な場合に、提携病院に通いやすいかということも視野に入れます。
6.透析室内の雰囲気、およびベッドサイドアメニティ
透析室を実際に見学させてもらえるということでしたら、まず透析の間、患者さんがどのように過ごしているかを確認します。患者さん同士、穏やかに会話をしている病院もありますし、逆に誰とも話をしないということもあります。どちらが自分に合うかということも考えます。もちろん見学日一日で評価は難しいことではありますが、できるだけ雰囲気を感じましょう。
合わせてスタッフの様子も確認しましょう。あまりに慌ただしいということがないか。自分が透析を受ける時間帯に、スタッフの数が足りているのかということも確認します。
また、気候的に暑いときや寒いときに、アイスノンや電気毛布など貸し出してもらえるのか、自前で用意するのか、電源は使わせてもらえるのかなど確認します。透析の時間を利用してDVDを観るとかパソコンを利用できるかとかネットワークに接続できるのかなど、病院側で利用を許可している内容を確認します。
7.患者会の有無
患者同士、情報の交換をしたり、定期的な勉強会や、会によっては慰安旅行などもあります。同じ境遇の下同士、困ったことや悩みなど相談をすることもできます。
番外・それでも転院したいと思ったら
転院のきっかけは人それぞれあると思います。どうしても施設の治療方針に納得ができない、体調を崩してずっと治らず、相談してもしっかり対応をしてくれないなど。人工透析は長く関わることになるので、このあたりの理由があいまいだと患者の方も遠慮がちになってしまいます。ですが、引き続き同じ病院で治療を続けることが精神的に苦痛になる場合や、特に肉体的に症状として長く出ている場合は、セカンドオピニオンとして他の医療機関を活用することも視野に入れてください。
転勤や引っ越しなどがあった場合は、必然的に転院することになりますが、そうしたきっかけがないと言い出しにくいということはあります。その場合は、例えば次の方法が考えられます。
- 導入透析を行った大学病院の先生に仲介してもらう。
- 他の医療機関で診察を受け、その診断結果をもとに転院する意思を伝える。
しかしながら、転院はしっかりと慎重に考えた上で判断し、行動するようにしましょう。
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