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腎臓病を進行させない・透析にならないために
2013.4.1
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失った腎臓の機能を元に戻すことは難しいのですが、病気の進行を抑えることは可能です。それには、進行する病状に合わせた適切な治療法と生活習慣の改善が必要です。
1〜2日おき、1回4〜5時間の透析はやはり日常生活や心の負担になります。また、病気によるQOL(生活の質)を低下させないため、腎臓の病気は早期発見と早期治療、そして何よりも自己管理が非常に重要です。
STEP1:病気の進行と治療の段階を知りましょう
下の図は、腎臓の病気の進行とそれに応じたさまざまな治療を表しています。 生活習慣の改善と食事療法から始まり、最終的には透析療法か腎臓移植となります。
STEP2:自分が今どんな段階なのかを知りましょう
腎臓は沈黙の臓器と呼ばれています。それは、腎臓の機能がかなり低下していても、自覚症状がほとんどないためです。まず、自分の腎臓が今どんな状態かを知りましょう。
各自治体(県や市区町村)では、CKDの早期発見、早期治療を目指した取り組みが盛んです。
専門医と主治医による「病診連携」に加え、特定健診、セミナー・講演会なども開催されています。
地域や地元の病院の相談窓口や、セミナー・講演会などを活用し、自分の腎臓がどんな状態なのかを知り、不安を少しでもなくしましょう。
STEP3:慢性腎臓病(CKD)の原因を知りましょう
腎臓病とは、なんらかの疾患や薬などで腎臓に障害を受け、蛋白尿、血尿、むくみ、高血圧などの状態が現れる腎臓の疾患の総称です。
最も多いのが、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease、以下 CKD)です。
CKDは肥満、運動不足、飲酒、喫煙などをはじめとする生活習慣や、生活習慣に関連した原疾患や、過去の病歴や腎臓疾患の家族歴など、さまざまな原因が考えられます。
CKDの具体的な治療に関しては、「病気の段階と治療 — CKDの治療」を参照してください。
生活習慣など
- 高齢者(加齢にともなう腎臓の機能低下)
- 高血圧や糖尿病、肥満
- メタボリックシンドローム
- 過去の病歴(心臓病や腎臓病)
- 腎臓病患者の家族、親族
- 検診などで蛋白尿が見つかった
- 喫煙者である
病気(原疾患)
一次性 | 二次性 | 遺伝性・先天性 | |
---|---|---|---|
糸球体疾患 |
|
|
良性家族性血尿 |
血管性疾患 |
|
||
尿細管間質疾患 | 慢性間質性腎炎 |
|
多発性嚢胞腎 |
最後に:腎臓病を進行させない・透析にならないための自己管理のポイント
- 暴飲暴食を避け、肥満防止に努めましょう。
- 日常的に家庭で体重や血圧を測定して、管理しましょう。
- それぞれの状態に合わせた、疲れすぎない程度の運動を心がけましょう。
- 過労を避け、過度なストレスがかからない生活を心がけましょう。
- 風邪やインフルエンザなどの感染症に気をつけましょう。
- 定期的な通院と検査をきちんと続けましょう。
- 服薬は必ず主治医の指示に従いましょう。市販薬やサプリメントに関しても同様です。
- 主治医から指示された食事制限・食事療法を守りましょう。
難しいと感じた場合は、栄養士さんに相談しましょう。 - 主治医に相談しながら、上手に脂質(コレステロールや中性脂肪)を管理しましょう。
- 異常を感じたり、不安に思ったりすることがあれば、すぐに受診し主治医の指示を受けましょう。
- 糖尿病の方は食事療法と運動療法を十分に行い、主治医に相談しながら血糖の管理をしましょう。
参考サイト
- 日本慢性腎臓病対策協議会『CKDの予防と治療』 (2013/3アクセス)
参考
- 小池美菜子、新田孝作『CKDの原因疾患(特集 CKD(慢性腎臓病)の外来診療 : up to date) — 成人病と生活習慣病 : 日本成人病(生活習慣病)学会準機関誌 / 成人病と生活習慣病編集委員会 編 43(1) (通号 497) 2013-01 p.41-44』
- 北岡建樹(2012)『透析用語百科事典』永井書店
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