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【第7話】趣味の話し・写真
2013.10.28
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前回の趣味の話しでは自転車についてお話しました。透析患者でなくとも身体を動かすことには様々なメリットがあります。20分以上の有酸素運動により、中性脂肪の減少、安静時の血圧の低下、脂肪の燃焼といった効果があるのですが、自転車は機材を揃える時点で少し敷居が高いように思えます。もっと手軽に始められるとするとウォーキングですが、ただ歩くだけでは面白みに欠けるので、色々と組み合わせて楽しみを広げていくことを考えたいと思います。
で、ちょっと話しが変わりますが、よく詩や小説の表現で「名も無き花」という表現が出てきます。「おお、名も無き花よ!」みたいに使いますが、でも「名も無き花」ってあるのでしょうか。草でも花でも新種でない限り、必ず花には名前があるはずです。勘のいい人は気づいたと思うのですが、「名も無き花」と表現した作者が実は花の名前を知らないだけなんですね。
今から10年ほど前、私は家の近所にある、大きな木に咲いた白い花を目にしました。白い花は子供の顔ほどもある大きな花で、陽光に照らされてキラキラと光り、ぷっくりと花びらが開いた様子がとても可愛らしく見えました。
これがその時の花です。私はそのとき、この花はクチナシだと思っていたのですが、調べてみると「タイサンボク」という花でした。
この名前を知ったとき、急に、会社の行き帰りなどで見かける、あの花やこの花の名前が気になるようになりました。三十数年生きてきて、花の名前をよく知らないことが恥ずかしいように感じたんですね。以来、私は出歩く時はコンパクトデジカメをカバンに入れるようになりました。出先で花を見つけると写真を撮り、家に持ち帰って名前を調べるようになりました。
さて、いよいよ本題に入ります。今回はウォーキングというよりは散歩くらいの気楽さで、一緒にカメラを持って出かけましょうという話しです。被写体は、花ということにしましょう。もちろん風景でも何でも良いのですが、明確に目的を決めている方が探す楽しみも出てきます。
準備ですが、まず服装は歩きやすいものなら何でもいいと思います。靴は軽めで自分にあった歩きやすいものを。気温が高い日であれば、帽子と汗拭き用のタオルや、水分補給のための水筒など。必要に合わせてお昼のお弁当等もあればいいかと。今回は被写体を花にしていますので、カメラは高価なデジタル一眼よりも、安価なコンパクトデジカメの方が綺麗に撮れると思います。花を撮る場合はマクロ撮影(接写)を使うのでカメラの背面の所に、花のマークが付いている物であれば大丈夫です。
散歩する場所は、自然の多い大きな公園が良いですね。都内でしたら新宿御苑とか、東京港野鳥公園などウォーキングコースが整備されているところが良いです。
駅に向かうまでの間、ご近所の植え込みに植えてある花を試し撮りしてみましょう。
雨降りの後等は花びらの上で雨露がはじかれ、キラキラした綺麗な写真が撮れます。遠出をするのが大変そうならば、ご近所の散歩だけでも十分いろいろな写真が撮れると思います。お家の方がいらっしゃれば、「綺麗ですね、撮影しても良いですか」と一声かけると良いと思います。きっと自慢の花でしょうから向こうも断るということはまずないでしょう。
公園に着いたら、まず軽く準備運動をして下さい。公園によっては公園の全体図が設置されていて、どの辺りにどのような植物が生育されているのか分かるようになっています。歩く時は、自分のペースで負担が掛からない程度のスピードにしましょう。
見晴らしの良い公園でしたらウォーキングコースを歩きながら遠くの景色を楽しみます。新宿御苑でしたら、入り口から歩いて左手に大きな木が見えてきます。先ほど写真で紹介したタイサンボクの木です。この花は6月頃に大きな花を咲かせます。また、新宿御苑はバラ園があったり、4月ならばしだれ桜を見ることができます。
熱帯植物園がある公園でしたら一年中何かしらの花を見ることができます。おそらくここは被写体の宝庫です。できばえは気にせずたくさん撮ってしまいましょう。植物園では植物の名前がプレートで表示されていることが多いのでメモを取っておくか、一緒に撮影してしまうと良いです。
さて、撮影したあとの写真ですが、そのままほったらかしにしてしまうのはもったいないですね。せっかく運動しながら綺麗な花の写真も撮れたので、最後は勉強することにしてみましょう。何を勉強するのかというと花の名前を覚えるんです。
撮影したデータは、フォトサービスショップに持っていきます。プリンタがあれば自宅で印刷することも出来ますが、ショップ任せの方が手間は掛かりません。プリントした写真はアルバムに整理します。撮影した順番でも良いですし、お気に入りの順番に並び替えてもいいでしょう。
さてつぎは、名前の分からない花の名前を調べます。ネットなどから調べることもできますが、図鑑など書籍を使うのがベストです。図書館に行って児童書のコーナーで花や植物の図鑑を借りましょう。本格的に調べるのであれば手元に1冊買っておくといいですが、最初は図書館の本で扱いやすいものを選びます。
調べ方は、花の咲く季節から分類されている本でしたら撮影した季節から調べます。本によっては、花の色から調べることができるものもあります。種別分類だけの本だと最初のページから総当たりで探すしかありませんが、同じ花が見つかった時は喜びも大きいのです。
花の名前を覚えるのは友達の名前を覚えるのに似ています。毎年、同じ季節になると花が咲き、その香りで存在に気がつくこともあります。そしてその花の名前を知っていると、ああ、また会えたねという気分になる。友達と再会したような喜びがあります。5月ならフジ、6月はタイサンボク、夏ならサルスベリ…と、いつ頃、どんな花が咲くか覚えておくと季節の移り変わりが楽しみになります。
今回はちょっと欲張りに楽しめることを色々と詰め込んでみました。よかったら下に私が撮影した花の写真を掲載しますので、ちょっと試しに名前を調べてみてはいかがでしょうか。
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