じんラボリサーチ
透析をしていない慢性腎臓病（CKD）に関わる方々の「こえ」を集めています
2024.10.21
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2023年4月にスタートした「じんラボ」の10周年企画「みんなでつくろう、これからの医療 with Kidneyプロジェクト」では、皆さまのQOL（生活の質）の維持向上に貢献するために、Webアンケートを活用して腎臓病に関わる方々の「こえ」を集めています。
具体的には、当プロジェクトが提案する「CKDとの上手な付き合い方のしくみ」の一環として提供しているCKDシートづくりに役立てており、シートは随時追加しています。ぜひご活用ください。
今年（2024年）10月で当プロジェクトは折り返し地点を迎えました。そこで、これまで実施した調査の概要を取りまとめた記事をご紹介します。
調査の概要記事のご紹介
2023年4月実施
第1回：腎臓病が分かったばかりの頃に一番知りたかったこと
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
腎臓病が分かってすぐの時点で、当事者の方々が何を知りたがっているのか調査したものです。「治療や病気の管理に関わること」「心に関わること」「病気に対する知識（治療に直接的に関わらないもの）」「社会生活に関わること」などのトピックのうち、最も関心を集めたのは「治療や病気の管理に関わること」、中でもやはり食事療法がダントツのトップでした。
2023年5月実施
第2回：腎臓病が分かったときの状況やあなたの気持ち
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
腎臓病が分かった状況と当時の気持ちなどを調査しました。働き盛りで病気が分かった方の詳細エピソードは腎臓病の早期発見のヒント 〜皆さんの体験から1【前編】で、それ以外のエピソードは腎臓病の早期発見のヒント 〜皆さんの体験から1【後編】でご覧ください。
2023年6月実施
第3回：腎臓病と診断されたばかり（透析未導入）の患者さんに、まず知ってほしい・特に必要だと感じている情報や知識
腎臓病患者さんと直接関わることがある医療者の方々の「こえ」
第1回：腎臓病が分かったばかりの頃に一番知りたかったことと対となる調査です。当事者の方の回答との傾向の違いも見られる興味深い結果となりました。
2023年7月実施
第4回：社会保障に関するあなたの意識
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
約半数の方が積極的に利用する気持ちがあると回答しているものの、現行制度への疑問や格差への不満のほか、利用に際してのハードルの高さが大きな負担となっているという声が多く寄せられました。
2023年8月実施
第5回：「食べること」について
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
関心・重要度ともに非常に高い「食べること」というテーマに関して、自由記述式で思いの丈を存分に打ち明けていただきました。「腎臓病が分かってからの食生活での良い変化」と「腎臓病が分かってからの食事に関する愚痴や悩み」の詳細は食生活研究室で公開しています。
2023年9月実施
第6回：こころの健康について
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
腎臓病が分かってからのストレスや悩み、不安や落ち込みをほとんどの方が感じており、約半数の方はうまく対処できていないと感じていることが分かりました。
2023年10・11月実施
第7回：運動への意識や運動習慣
腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者の方々の「こえ」
半数以上の方が日頃から意識的に体を動かしていますが、身体活動や運動が病気の治療や予防にもたらす効果や必要性について、医療者からの説明があった方は3割以下、医療者から指導された運動療法を行っている方は1割にも満たないことが分かりました。
2023年12月・2024年1月実施
第8回：外来診療について
腎臓病・透析患者の方、糖尿病の方、腎臓移植経験者の方々および腎臓病患者さんや糖尿病患者さんに接する医療者の方々の「こえ」
病気をもつ当事者の方々と当事者と接する医療者の方々、両属性に調査を実施しました。同趣旨の質問に対する回答の差異はあるものの、どちらも診療時間の制限や短さには問題意識があるようです。
2024年2月実施
第9回：日々の健康チェック・記録の実態
腎臓病・透析患者の方、糖尿病（アルブミン尿やeGFR値が気になる）の方、腎臓移植経験者の方々の「こえ」
日々の身体の状態チェックと記録は、慢性疾患をもつ方のセルフマネジメントにおいて大きな役割を果たします。半数以上の方が取り組めているものの、3割程度の方が習慣化できていませんでした。
2024年3・4月実施
第10回：仕事や学業などの社会生活の実態
腎臓病・透析患者の方、糖尿病（アルブミン尿やeGFR値が気になる）の方、腎臓移植経験者の方々の「こえ」
周囲の理解を得ることは、病気をもって社会生活を送る上で非常に重要なテーマだと再確認できる結果となりました。
医療者の方にご協力のお願い
現在、腎臓病や糖尿病の方へのインフォームド・コンセントに関するアンケートを実施中です。
調査結果は、with KidneyプロジェクトのCKDシートづくりの参考とするほか、個人情報に配慮の上当ウェブサイトなどで公表する予定です。
趣旨をご理解の上、ご回答と拡散で当プロジェクトを応援頂けますと幸いです。
with Kidneyプロジェクトの実施済み調査一覧
| 対象 | テーマ | |
|---|---|---|
| 第1回 | 当事者 | 腎臓病が分かったばかりの頃に一番知りたかったこと |
| 第2回 | 当事者 | 腎臓病が分かったときの状況やあなたの気持ち |
| 第3回 | 医療者 | 腎臓病と診断されたばかり（透析未導入）の患者さんに、まず知ってほしい・特に必要だと感じている情報や知識 |
| 第4回 | 当事者 | 社会保障に関するあなたの意識 |
| 第5回 | 当事者 | 「食べること」について |
| 第6回 | 当事者 | こころの健康について |
| 第7回 | 当事者 | 運動への意識や運動習慣について |
| 第8回 | 当事者 医療者 |
外来診療について |
| 第9回 | 当事者 | 日々の健康チェック記録の実態 |
| 第10回 | 当事者 | 仕事や学業などの社会生活の実態 |
| 第11回 | 当事者 | 薬局とのおつきあいの実態 |
| 第12回 | 当事者 | お金に関する実態 |
| 第13回 | 当事者 | 慢性腎臓病（CKD）理解度チェック |
― with Kidneyプロジェクト 開催中のアンケート ―
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