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【第2話】札付き中学生2
2015.1.15
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【2014.05.31 掲載】
今週の木曜日に、実家に中学時代の写真を探しに行きました。
卒業アルバムしか見つからなかったけど、地元の中学の後輩のカフェバーで兄貴とお店の常連さんたちと飲んだくれました(私はお茶)。
写真がなくて残念ですが、ちょっと前までは過去をひた隠しにしておりましたので、積木くずし的な写真は処分しちゃったのかもしれません(^^;)
オルカは中学時代にひとつわかった事があります。
一度失った信頼は取り戻すのに数十倍の努力が必要になるという事です。
そして私の評価は私の周りにいる人たちにまで影響を与える。
「オルカさんちは、お母さんがいつも留守だから教育が行き届かないのね」
↑皮肉なことに、これが、更生のきっかけになったかも知れません。
前置きが長くなりすぎましたが、お待たせいたしました♪
警察に捕まっちゃったの章
学校が終わってすぐ家に帰りたくない私たちは、いつもどこかをフラフラしていた。
仲間の誰かの家ってこともあれば、公園だったり、その日は伊勢佐木町をプラプラしてた。
「ちょっと〜お姉さん!!」
最初に声をかけたのは人見知りをまったくしない理沙だった。
後ろを振り向いた高校生ぐらいのお姉さんたちが私たちを見て慌てて逃げ出していった。
なぜ逃げ出したのか?
それは私たち姿がとても中学生には見えず、明らかに悪そうだったからである。
その当時主流の超ロングスカートに、ペッタンコの学生カバンもしくはそれすら持たない、茶髪、パーマで、その日は特にガタイのいい(背がたかい)メンツが4,5人だった。
中学時代のオルカは思った。
私らは呼び止めただけで逃げ出されるのか〜。
誰が言い出したかとか、どんな理由で始めたかは定かでないが、私たちはカツアゲをしていたのだった。
30年以上前のため記憶が定かではないが、たぶんその日が初めてで、後日そのカツアゲ事件のことで警察に呼び出されることになった。
※カツアゲ⇒恐喝してお金を脅し取ること。もちろん犯罪だ。
そこに警察がいたとは知らない私たちは、その日にお財布を巻き上げた子の中に、私たち仲間の小学校の同級生がいて「財布だけ返してほしい」と頼まれたのだった。
みんなで、可哀想だから返しにいこう(←その前にカツアゲなんかするなって話だが)と、呼び出された場所にノコノコみんなで出かけていったら、そこには、警察が待ち構えていて揃ってご用となったのだった。
「こいつらの犯罪はこれだけじゃないな」と踏んだ警察は「万引きしたことを隣りの清子が喋ってるぞ」とカマをかけてきた。
それぞれ別々の部屋で取り調べを受けていたからみんなぽろぽろ喋りだしていたらしい。
コミュニケーション能力のめちゃくちゃ低いオルカはなぜか喋っちゃいけないように思っていて、口を貝のように閉ざしていた。
「お前だけだぞ、喋っていないのは」と言われたのが記憶に残っている。
そして清子と私だけが4月生まれで14歳だったため、当時の法律で記録(前科)として残ることになった。
こんなとんでもない中学生だったけれど、みんな気が小さくて、どこにでもいる幼い中学生でもあった。
それぞれの保護者が、迎えにくるのをみんな、泣き出しそうな不安な顔で待っていたのだった。
オルカんちは父親が来たのだけど、もしかしたら明日死ぬんじゃないかと思うほどなんともい言えない神妙な面持ちの父親を見たとき、これは、いたずらの延長なんかじゃなくて、とんでもないことをしでかしたんだと気づいた。
その後の記憶があいまいなんだけど、以後オルカは厳しい管理体制の元で育つことになった。
誰が厳しかったのかというと7つ上の兄だった。
兄は、母親を悲しませないために、オルカを厳しくしつけようとしたのだった。
今思うとストローク飢餓に陥っていたオルカは、初め家族が注目してくれたことで、本当は少し嬉しかったのかもしれない。
しかし、あまりに自由のきかない生活に窮屈さと反発心を感じていた。
不良グループから抜けるわけではなかったが、夜は出かけられなくなったオルカは、みんながディスコに行っている話をきいて疎外感を感じていることもあった。
そして中学3年生になり、クラス全体が進路の事を考えていた頃、私たち不良グループも心の中では「このままでいいのか?」と思っていたはずだった。
それはずっと前から、本当はこんな事していていいのか? って、みんな揺れていたんだと思う。
もともと勉強が嫌いじゃなかったオルカは高校へ行こうと決めた。
でもまさか、あんなことが起きるなんてその時のオルカは知る由もなかった。
次回は、「ネガティブ高校生」です。
お楽しみに〜
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