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出掛けよう!私たちの世界は広い。【第3回】
日常を抜け出そう
〜透析患者さんの旅行準備編〜

2018.2.26

文:りんりん

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こんにちは、りんりんです。随分久し振りになってしまいました。
なんせ普通のOL(死語 w)ですから、毎日を生きることに必死で、そう頻繁に海外旅行なんてできないのです(笑)。


旅に必要な三種の神器

だけど、うずうずしてきました。やっぱり出掛けたい、広い世界に。まだ見ぬ場所に。
だって人生は一度きり、今日は今日限り。
「いつか」なんて言っていたら、その「いつか」は永遠に来ないかも知れないもの。

透析を導入してから、それをより実感するようになって私はかえってアクティブになったとすら思います。
おかしいかしら? 折角の一度きりの今日を、明日を、素敵な時間に変えたいじゃない。
だから週末のお休みの度、できるだけ出掛けるようにしています。
その季節だけの景色や美味しいものを探して。勿論そうはいかない時も少なくないけれど、できるだけ。
それでもやっぱり、うずうず。
出掛けたい。もっと遠くへ。まだ知らない世界へ。

旅はね、みっつ揃った時しかできないんです。

①お金と、②時間と、それから③元気

日々の透析のお陰でそれなりに「元気」でいられるのなら、あとはお金と時間を作るだけ!
そう、お金も時間も作るもの。その気にならなきゃ空から降ってはこないのです。その気になったなら、さあ計画を立てましょう!

私と同じように透析が必要な皆さんは、旅行というと何より気になるのは透析のことですよね。最低週3回の透析を、間隔を3日以上空けることなく手配しなくてはなりません。そのためには、都市でのステイを中心にした日程を組むことが無難です。これは国内でも、海外でも同じこと。


手配方法その1:透析患者さん向けツアー

さて、旅の手配の方法はみっつ。まずひとつめは、患者さん向けの透析ツアー(旅行日程に透析があらかじめ組み込まれたパッケージツアー)を利用すること。実施している旅行会社は限られますし、行先や日程もその時々で限定されますが、これが一番安心ではあります。行きたい場所と日程がうまく合致して、且つお財布に余裕があればとても良いと思います。利用された方のお話では、機内食も透析食が用意されたり、同行家族用に透析中の観光オプションプランも準備されていて安心だったとのこと。通常のパッケージツアーと比較すると少し割高にはなりますが、旅行先での透析の手配も旅行会社が代行してくれるのは、有難いし安心ですよね。


手配方法その2:個人手配

ふたつめは、旅行を完全に個人手配で組み立ててしまうこと。言うまでもなく一番自由が利きますし、透析を最優先で日程を組むことが可能です。ちなみに私の場合、初めての海外透析は完全個人手配で3ヶ国5都市周遊18日間の旅行でした。

割と無謀な感じの日程でしたが(笑)、日本発着の便はマイレージを利用、現地間の移動はLCCを利用し、ホテルは自分が泊まりたいと思うホテルを厳選して、全てインターネットで手配しました。時間に余裕があって、手間を惜しまない方にはお勧めの方法です。ただし、ストライキ等何かトラブルがあった場合には、当然ながら全て自分で対応しなければなりません。


手配方法その3:通常のパッケージツアー

みっつめは、通常のパッケージツアーを利用して、その日程の中で透析のみ自己手配する方法。
パッケージツアーなら移動手段やホテル等を全て個人手配するよりも手軽で安く済む場合が多いのですが、透析のことを考えると普通の観光ツアーは臆してしまいがちですよね。
団体行動で毎日観光しながら周遊するタイプのツアーは正直難しいですが、都市部での連泊をメインにした日程のツアーなら可能な場合もあります。自由行動の時間を透析にあてたり、一部観光をキャンセルして透析を組み込むこともできますね。ただし添乗員・ガイド付ツアーの場合は離団届(自己責任の下で一時別行動を取る為の念書)の提出が必要な場合もありますので、旅行会社に相談してみてください。

あるいは、フリープランなら自由度が少し高くなります。添乗員もガイドもつかないし、現地での観光もついていない、移動手段とホテルだけのツアーです。
フリープランは、都市での連泊と自由時間が確保されたツアーも多く、延泊やフライト変更のアレンジが利くものも多いのでお勧めです。パンフレットや広告には必ず旅程が掲載されていると思いますから「ここで連泊だからこの町で午前に観光して、午後に透析…」など、イメージしながらその旅程とにらめっこしてみてください。

または、航空券とホテルを幾つかの選択肢から組み合わせて旅程を作る「ダイナミックパッケージ」を利用するのも良いですね。
これなら更に自由度は上がると思います。旅行代理店の他、自社で扱っている航空会社ありますのでチェックしてみてください。


移動日を避け、曜日を考慮

旅程を考える時のポイントは、移動日に透析を入れないこと。移動後の透析では、何かトラブルがあって透析が受けられなくなると大変。遅延なんて日常茶飯事。交通機関は日本のように時刻表通りには動きませんし、ストライキもあります。また透析後に移動というのも「透析で何かトラブルがあったら…」「もしも体調が悪くなったら…」というのも心配ですよね。
また、出発日からカウントして透析を入れたい日が何曜日になるかも気を付けたいポイント。日曜日は透析手配がかなり難しくなりますし、火木土よりも月水金の方が比較的手配が容易です。例えば、月水金は午前午後両方のシフトがあるけど、火木土は午前のみ、というのはよくある話。日本でも同じですね。

そんな風にちょっと具体的に考えてみたら…ほら、行けそうでしょ?
気分が高まってきたら、出掛けましょう。私たちの世界はとても、とても広いのだから。

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りんりん

りんりん
浪花に棲息するフツーのOL(死語)。頻繁な海外往来で高血圧発症、ドクターストップで転職もサービス残業200時間/月とかの無茶が祟り死にかけて、有無を言わせず2008年透析導入に。
現在は2日に1度、夜通し機械に繋がれ穢れた血を浄化しつつ、デイタイムはお仕事にオフタイムはライヴや旅行に飛び回っています。
今日は今日限り。濃密な時間を生きていたい。 更なる自由を求めHHD始めました。

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