じんラボ所長室腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのための じんラボ
全国透析施設めぐりの旅4 宮崎編
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2014.1.16
2日目:いよいよ「森のクリニック」へ
一夜明け、良い天気になりました。
今日は透析日です。近くを観光してからクリニックへ向かいます。
朝ホテルを出て、まずレンタカーをとりに宮崎駅に向かっていると、
そこでなんと、本当に偶然にもその日運行をスタートした話題のクルーズトレイン「ななつ星」がホームに停まっていました。
駅前のロータリーから旗を振っている方たち、そしてテレビ局の取材も来ていてちょっとした賑わいです。
高架ホームのため、地上にいる私たちにはほんのちょっとしかその姿は見られず、写真も撮れませんでしたが、なんともラッキーな出来事でした。
さて、2日目の観光のスタートです。「市民の森」という所へ向かいました。
青空の中広々とした緑を気持ち良く散策し、そして隣接する「江田神社」でお参りをしました。
宮崎にはたくさんの神話の舞台があります。
そして、「森のクリニック」へ。ちょっと道に迷いながらも無事に到着しました。
入り口からは山を登る感じで建物に向かいます。やっとクリニックが見えたときは壮観でした。
もちろん、このような施設は初めての体験です。
透析の前にまずは取材です。
窪山院長と川野事務長、そして横山会長もご一緒にお話をうかがわせていただきました。
約5,000坪の広大な敷地。日向夏の畑だったところを切り拓いてクリニックを作られました。
建物の周り以外は自然がそのまま残っているため、まさに「森の中のクリニック」です。
自然豊かなこの地で医療と環境が融合した、まさに「医療リゾート構想」は、お話を聞いていてワクワクしました。
すぐ近くのフェニックス・シーガイア・リゾートにゆっくり滞在して、森の中のクリニック透析を受ける。
そんな温暖な宮崎ならではのリゾートとの組み合わせも良いかもしれません。
クリニックの名物(?)といえば、敷地内でヤギを飼われていること。
このヤギさんに赤ちゃんが産まれた、とクリニックのHPで拝見していたので会えるのを楽しみにしていたのですが、他の場所に疎開中ことでちょっと残念でした。
また、いろんなお話の中で「患者のQOL向上のためにできることはなんでもやる」という、院長先生の我々患者に対しての溢れるばかりの思いやりに、感謝の念を強くしていきました。
予定の時間を越えて盛りだくさんお話をさせていただき、敷地内で記念写真を撮らせていただいた後、昼食を済ませいよいよ透析室に向かいました。
透析室前にある待合室には、すでに何人かの患者さんがいらっしゃいました。
そして、テーブルにはなんとカキやキウイといったフルーツが置かれています。
するとスタッフの方から「今日は患者さんに果物を召し上がっていただく日なので、よろしければどうぞ」と声をかけていただきました。
5年ほど前から普段果物を控えている患者さんのために、少しでもストレス解消になればと、週に1回の「フルーツの日」を続けていらっしゃるそうです。
私はちょうど昼食をとったばかりでお腹一杯でしたので、今回は遠慮させていただきましたが、ここでも患者に対しての優しい心遣いがとても嬉しかったです。
そして、透析室へ。
透析室は噂には聞いていた「日向夏ルーム」。
ここはブースに仕切られており、いわゆる「個室透析」用のスペースになっています。
ベッドに案内されて驚きました。
触った瞬間に分かったのですが、なんとベッドマットが「テンピュール」なのです!
その身体へのフィット感は約27年間の透析生活の中で初めての寝心地でした。
そして通常東京で受けている条件で透析がスタートです。
透析中ベッドからも緑が見えるのですが、イメージとしてはまさに「森のクリニック」の名のとおり、「自然に抱かれて透析する。」といった、今までの長い透析生活でも感じたことのない気持ちになりました。
快適です♪
そして回診では窪山院長にベッドサイドに座っていただき、じっくりと色々な相談も交えたお話をさせていただきました。
5時間の透析が終わり、山をくだって道に出たときには、「非日常」から「日常」に戻るような感覚に近いものがありました。
こうして2日目は終了しました。
>>次ページ3日目:ロングドライブ
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