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透析患者と一緒に生きるご家族の方へ
〜透析導入に際して知っていただきたいこと
【中編】
2020.1.7
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透析導入間近の患者さんのご家族の方に向けた連載記事第2回目は、主にライフスタイルについて知っておいていただきたいことをお話しします。
透析になって変わること、変わらないこと
ライフスタイル ― 透析のある生活って?
透析療法には大きく分けてふたつの方法がありますが、ここでは9割以上の人が実施している血液透析のある生活についてご紹介します。血液透析は定期的に血液を体外に出して余分な水分や老廃物を取り除き血管に戻すもので、一般的には月・水・金または火・木・土の週に3回決まった時間に通院し、1回あたり4時間程度行います。通院が日常になること、これが透析導入による最も大きな変化かも知れません。
もうひとつは腹膜透析、おなかに1.5~2L程の透析液を溜めて自分の腹膜を使って透析をする方法ですが、これについては「知って安心 これで分かる腹膜透析(PD)」シリーズをご覧ください。
知って安心 これで分かる腹膜透析(PD)
仕事のこと ― 透析になっても働ける?
仕事を持つ方にとってはこれが一番の心配事かも知れません。週に3度も病院に通うようになったら、今まで通りに働くことができなくなるんじゃないの? …いいえ、安心してください。透析をしながら、健康な人と同じように働いている人はたくさんいます。
通常は午前か午後のどちらかに透析を行いますが、中には仕事を持つ人のために夕方以降の夜間に透析を実施する施設もありますし、また地域によっては深夜睡眠中の時間を利用して透析ができる施設もあります。
条件をクリアすれば自宅で透析を行う在宅血液透析という方法もありますので、情報を収集して生活に合った方法を選択しましょう。
- 在宅血液透析について
文:じんラボスタッフ
監修:陣内彦博 院長 東京ネクスト内科・透析クリニック
離職してしまったり、「働きたくても働けない…」「働けるのに雇用してもらえない…」などとお悩みの方もいらっしゃると思います。仕事と透析の両立を応援するじんラボの「世渡りナビ」コーナーもぜひご覧ください。
- 世渡りナビ(就業・社会生活)(記事一覧)
お金のこと ― 医療費・社会保障費・福祉制度
毎月のお薬代も大変だったのに、透析になったらどれだけお金がかかるのかしら…これも心配ですよね。
透析には一般的に月額約40万円の医療費が必要ですが、さまざまな医療費助成制度があり殆どの場合はごくわずかな自己負担ですみます。
現在は「透析を行う末期腎不全」は内部身体障害1級に該当するため身体障害者手帳を取得することができ、国、都道府県、市町村によるさまざまな福祉サービスが利用可能です。
公的年金加入者は、長期療養が必要な方の生活を支えるものとして支給される障害年金の受給が可能です。障害者という言葉にショックを受ける方もいるかもしれませんが、医療と共にずっと生きていくための制度上の知恵でもあります。どんな制度があり、どんな助成が受けられるのか、地域によっても違いがありますので調べてみましょう。
- 医療費助成制度や社会保障制度
文:じんラボスタッフ
旅行・趣味・スポーツ ― あきらめなきゃいけないの?
週に3度も病院に通うんだからもう一緒に旅行なんて行けないし、健康な時は楽しんでいた趣味やスポ―ツもこれまで通りにはできないんじゃないかしら…そう暗い気持になっていませんか?
大丈夫!出かけた先で透析を受けることができれば、長い出張や旅行も問題ありません。中には海外旅行やクルーズ旅行を楽しんでいる人もいます。
- 旅行(記事一覧)
旅先で透析を受けるための知識や体験談、旅行記など
趣味やスポーツだって、シャント肢に過度な負担をかけないなど最低限のことに気をつければあきらめる必要はありません。
旅行や趣味、スポーツなどを楽しむために一番大切なことは、元気でいること。
次回は、透析が体や心に大きな負担とならないように、何に気をつけたらいいかをお話しします。
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