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世界腎臓デーを機会に見直す、腎臓の守り方

2022.4.4

文:s.yuri

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毎年3月の第2木曜日は「世界腎臓デー(World Kidney Day)」です。
腎臓病の早期発見や治療の重要性、社会参加の促進を目的に、国際腎臓学会(ISN)と腎臓財団国際連合(IFKF)によって2006年に定められました。
世界腎臓デーには世界各地で腎臓病の啓発イベントが開催されていますが、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease、以下CKD)はいまだに一般市民の認知度が低い病気です。


慢性腎臓病(CKD)に関する認知度の低さ

腎臓病は自覚症状がないまま進行し、気づいた時には病気がかなり進行しているケースは少なくありません。また、心血管疾患とも深く関係しており、症状が進行すると心不全・脳出血・脳梗塞・心筋梗塞などの合併症を引き起こすリスクが高まります。

日本では新たな国民病とも言われるCKDは成人の8人に1人だと言われており、透析されている方は2020年末時点で約35万人に上るにもかかわらず、CKDの認知度はまだ十分に高いとは言えません。

日本腎臓病協会と協和キリンが2021年11月に行った全国調査(対象:20~50代の一般市民1606名)によると、CKDについて「病状も含めてよく知っている」と回答したのは9.9%で、「病名だけは知っている」は46%、「全く知らない」は44%でした。
前年調査と比べると認知度は増加したものの、糖尿病や高血圧などに比べて「生活習慣病としての認知度」はまだまだ低いのが現状です。

CKDの発症や進行には生活習慣や加齢などが深く関係しているとされています。生活習慣を見直すことが、あなたの腎臓を労わることや、あらゆる病気の予防につながるというわけですね。


腎臓を守るための8つの法則

世界腎臓デーでは、腎臓病の予防と改善のために「8 Golden Rules外部サイトへ(8つの法則)」が提案されています。以下では8つの法則に沿ってじんラボの関連記事をご紹介します。保存期の方向けや透析されている方向けなど、病気のさまざまな段階の記事を織り交ぜていますが、生活改善の基本をご理解いただけるものをピックアップしました。

①生活スタイルをアクティブに

適度な運動で健康的な体重を維持できれば、高血圧を防ぎ、腎臓病のリスクを減らすことができます。無理のない範囲で体を動かしてみませんか?
腎臓病の方や透析されている方の運動の重要性については以下でご覧ください。

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②健康的な食事をする

健康的な体重を維持で、CKDをはじめとする生活習慣病のリスクを減らすことができます。塩分の取りすぎにも注意しましょう。

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③血糖値をはかり、コントロールする

特に中年以上の方は糖尿病予備群ですので注意が必要です。糖尿病の方には腎臓病発症のリスクがありますが、血糖値をチェックし糖尿病コントロールすることが予防・抑制につながります。また、血液検査や尿検査で定期的に腎臓の機能をチェックしましょう。以下の記事では、腎臓のさまざまな検査とその目的などをご覧いただけます。

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④血圧をチェックして管理する

高血圧は腎臓に大きな負担となるため、血圧測定を習慣化させることが大切です。高血圧を指摘されたら、主治医・かかりつけ医に相談した上で食事や運動どの生活習慣を見直したり、必要に応じて薬物療法で対応します。
以下で高血圧対策や急激な血圧の変化による悪影響などについて解説しています。

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⑤適切な水分補給をする

脱水状態は腎臓の機能に悪影響を及ぼすため、適切な水分補給を心掛けましょう。適切な水分摂取量は、運動、気候、健康状態、妊娠、授乳など多くの要因などで人さまざまです。ただしCKDが進行している方は水分制限が必要なため、必ず主治医・かかりつけ医に相談してください。

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⑥喫煙をしない

喫煙はがんのリスクを高めるほか、腎臓への血流を悪化させ、腎臓の機能を低下させます。喫煙しない方も副流煙に注意しましょう。
次の記事では、喫煙などの生活習慣とCKDや腎がんの関係について解説しています。

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⑦抗炎症/鎮痛剤に注意

一部の鎮痛剤は、定期的に服用することで腎臓に害をもたらす可能性があります。薬は自己判断で服用せず、必ず医師や薬剤師の指示に従って服用しましょう。
じんラボではCKDと透析患者、病気の段階に応じた薬物療法を解説しています。

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⑧腎臓の検査を定期的に受ける

糖尿病、高血圧、肥満、CKDの家族歴がある、これらのCKDのリスクが1つ以上ある場合は腎臓の検査を受けましょう。
CKDのおそれがある方への検査と、透析をしている方の定期検査はその目的が違います。以下の2つの記事でその違いがご理解いただけます。

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s.yuri

s.yuri
じんラボのライター。大学卒業後、地元紙で主に教育や警察、司法、スポーツ、地域ネタを追いかける社会部記者として働き、その後夫の転勤に伴いゆるいフリーランスでライター・編集者として活動してきました。
学生時代から医療福祉に関する執筆に関わりたいと思っていたのが、十数年の時を経てじんラボでご縁をいただました。透析や腎臓病の勉強を重ね、少しでも元気の出る情報をお届けします。

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