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【第8話】海外旅行透析 その4 (オーストラリア編:透析施設の様子)

2018.4.23

文:よっしー

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病院のエントランス 病院のエントランス

前回はオーストラリア第3の都市ブリスベンの街の様子をお伝えしました。今回は、いよいよ透析を受けた病院のお話です。


ブリスベン郊外の大きな総合病院での透析

私が行った病院はブリスベン郊外の丘の上にあり、滞在先からタクシーで20分ぐらい、市バスでも30分ぐらいの場所でした。
大きな総合病院の一角が透析室です。エントランスを入ると広いホールに受付、薬局、売店などがあります。

このブリスベンでの施設手配は、大阪旅行さんにお願いしました。
手配内容は施設の予約、1回目の送迎と書類のやりとりのサポート、そして飛行機のチケット。施設予約は比較的スムーズに行うことができました。

初日は大阪旅行さんが手配してくれた現地のガイドさんとホテルで待ち合わせ、タクシーで病院に向かいました。そして、エントランスで手続きを済ませ、透析に向かいました。


日本との違い、それはすごく広い透析室

透析室は快適なエアコン設定で、外は30度ですが中はひんやりと言った程度です。ちょうどいい避暑になりました。

ここの透析室は、ほぼ日本でした。機械も、アメリカ製が半分、日本製が半分といったところでしょうか。ちょっと見慣れた感じがしました。
ただ日本とは違い、透析スペースがものすごく広々としています。椅子式ですが、リクライニングをどれだけ倒しても誰にも文句は言われないほどです。日本だとあのスペースに3台のベッドを入れるのだろうな…、と思いました。

スタッフは半分がオーストラリア系、半分はインドネシアやポリネシア系の方々です。

基本的にオーストラリアも服のまま透析します。
体重計に乗って除水量を申告、透析時間と血流量を伝える(もしくは自分でセットする)と透析が始まります。
時間はだいたい4時間が多いようです。私は事前に5時間をお願いしていたので、13時から18時までの透析でした。
機械や回路がニプロ製だったので、それを指さして婦長さんが「日本製だよ」と言って、親指を立てニッと笑ってくれました。


オーストラリアならでは? アフタヌーンティーを楽しめます

オーストラリアは昔はイギリス領でイギリス連邦の加盟国、イギリスの文化が色濃いですね。「イギリス・午後」と言えばそう、アフタヌーンティー。
なんと透析中にアフタヌーンティーの時間がやってきます。15時きっかりにワゴンが回ってくるのです。

有無を言わさず、巨大マグカップにティーバック(必ず2個)を入れ、「何にする?」と聞かれます。
紅茶の種類ですね。ミルク、レモン、ブラックから選べるようです。
最初は無難にレモンを、次からはブラックにしました。
ティーバックなのに、なぜか日本で飲むより美味いんです。
もちろんお茶以外にも、ミルクだけ、水、お湯などなど好みの飲み物をオーダーできます。でもアフタヌーンティーですから、やはり紅茶をおすすめします。

次はおやつのワゴンです。さらに、サンドイッチ、スコーン、フルーツ、クッキーなどなど。
最初は何もわからなかったのでクッキーにしましたが、次からはサンドイッチを選んで昼ごはんにしちゃいました。
なにせサンドイッチの本場ですから、美味しいのなんのって。もちろん、お茶もお菓子も取り放題です。日本の透析室じゃ考えられない光景ですね。

ただ気になるのが、除水量ですね。
初回は除水量を気にして飲食できませんでした。2回目からは、分かっていればこっちのもの、はじめに飲む分をプラスしておき、除水もバッチリです。

帰りは、さすがに夜に市バスで帰るのは治安の面で怖いので、スタッフにお願いしてタクシーを呼んでもらいました。

ホテル近くの路上で撮った、カンガルーのオブジェ ホテル近くの路上で撮った、カンガルーのオブジェ


オーストラリア旅行の魅力は便利な公共交通機関と時差のなさ

2回目以降の透析は、行きは市バスを利用しました。
市バスはプリペードカード(電車と兼用)で支払えます。プリペイドなので、SuicaとかPASMOみたいなものですね。このカードは空港のインフォメーションで買えるので、空港に着いたら購入しておくと便利です。

オーストラリアのいいところは、ほとんど時差が無いことです。
海外旅行に慣れていないと、この時差に参ってしまうので非常に助かります。しかも直行便でしたら、シドニーやゴールドコーストまでわずか9時間ぐらいで到着します。
独特の気候風土、動植物、食べ物と魅力がいっぱいで、ぜひ旅行先としておすすめしたいところです。

これまで比較的遠い海外旅行のご紹介でしたので、次回は最後の体験記として、もっと身近な「台湾」と、そこでの透析についてお話しします。

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よっしー

よっしー
岩手県生まれです。小学生の時にIgA腎症と言われてから腎臓病と付き合ってきました。23歳、大学卒業と同時に透析導入しました。
仕事は大学で技官として学生さんの指導に当たっています。
透析は火曜コースの夜間です。旅行が趣味で実益とかねて日本全国、最近は海外にも出かけています。

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