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【第4話】さまざまな透析施設
2017.8.14
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前回は「旅に出よう」ということで、旅行透析が意外に簡単にできることと、予約の仕方についてお話ししました。
今回は「透析施設」と一言で言っても、実は千差万別で面白いものですよ、というお話をしたいと思います。
第1話で「透析は日本国内であればどこでも一緒」と言ったことと矛盾すると思われるかもしれませんが、透析の基本的なシステム(機械、回路、条件など)は全国どこでも変わりませんのでご安心ください。
普段透析していると当たり前となっているようなちょっとした細かいことが、実は施設の特徴が表れるところだったりします。
私はこれまで18都道府県のさまざまな施設で透析をしてきました。
その経験から「こんな施設もありますよ」というご紹介です。
施設の違いといえば、真っ先に思いつくのは、規模(ベッド数)の違いです。
通われている施設は、総合病院ですか? それとも透析専門のクリニックですか?
いわゆる病院ですと、あるフロアの一角が透析室となっているケースが多いと思います。中には大病院で透析室が何室もあるというところもあります。愛知県や岩手県の某病院では、行く日によって第1透析室だったり、第3透析室だったりということもあります。
対して透析専門のクリニックでは、入ったら目の前が透析室の入口というところもあるのではないでしょうか。
着替えのスペースはどうでしょう。
ロッカーと椅子が置かれた更衣室型が多いように思いますが、施設によっては透析室脇のちょっと区切られたスペースが更衣室のこともあります。
ロッカー1つとっても、コインロッカーのようなボックスタイプから会社のような細長のロッカーまで色々ありました。
私の実家近くの施設では、以前は畳敷きのスペースだったこともあります。
次に、透析中はベッドですか? 椅子ですか?
以前はベッドが多かったように思いますが、限られたスペースで効率よく配置することを考えてか、椅子式が多くなってきましたね。
さらに、最近はそれぞれが間仕切りで仕切られたタイプの施設も出てきました。
プライバシー保護の観点から、半個室のような空間で透析できるようなところもあります。また病室も、まるでサロンのようなラグジュアリーな空間にしている病院も最近見受けられます。
立地はどうでしょう。 多くは都会ですと駅近く。郊外ですとある程度大きな道路沿いにあることがほとんどではないでしょうか。
これまで訪れた中で一番いい立地の病院は、海のそばにある病院でした。
この病院はなんとオーシャンビューの透析室なんです。
ベットサイドにテレビもついていますが、それより目の前の海を眺めながら、行きかうフェリーを見て、どこに行くのだろうな?なんて想像をめぐらすのも楽しい施設でした。
夜間のおすすめとして、夜景のきれいなビルの上の透析室なんていうのもあります。
普通病院ではブラインドが下ろされ、外は見えないようになっているものですが、中には回りに高い建物が無いので、外が見えるようにしているところもあります。
東京の病院なのですが、昼は下を行きかう人の姿が見え、夜には周囲の夜景がバッチリ見られます。都会ならではの光景で、なかなかオツなものでした。
最後に食事。
多くは病院が提携しているお弁当屋さんのお弁当が多いと思います。
もしくは、食事を提供する病院だと病院食が出てくるところもあるかと思います。
ところが、中にはお店から出前可能な施設も存在します。
普通にお店のメニュー表を渡されるのでそこから選び、看護師さんや技士さんにお願いします。すると普通にお店の方がオカモチで運んできてくれるのです。もちろん施設内には入れないので、透析室の中へはスタッフさんが運んでくれます。
私が行った施設では、中華屋さんが出前してくれました。
患者さんの中にはここぞとばかりにラーメンを頼まれる方がいたり、強者になるとラーメンとチャーハンなんて、ふつうは恐ろしくて頼めないセットまで頼んでいる方までいました。臆病者の私は、それでも気張って「チャーハン」を頼んでしまいました。
一応お店で提供するものよりは減塩にしてくれているとのことでした。
また珍しいところでは、病院内の食堂から定食を頼むことができる施設もありました。
メニュー表を渡され、実費精算ですが好きなメニューを頼むことができます。
どんぶりものからちゃんとした定食まで、病院内の食堂なので透析食でしかも成分表付き。これは安心して頼めますね。
これら以外にも、穿刺の針が違っていたり、止血方法がバンドや手押さえではなく、専用の機械だったところ、腕への固定がミイラのようにテープでぐるぐる巻きだったところなど、本当にさまざまなやり方の病院が存在しています。
違うと不安と言う方もいると思いますが、たまにはこの違いを楽しんでみるのも面白いものですよ。
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