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重複障害と透析

【第11話】糖尿病以外の理由で目と腎臓が悪くなった人の話②~透析の先延ばしから失明の危機に~

2025.10.6

文:ミーナ

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私が通う病院で透析を受けている患者さんの実例を交えながら、一つの病気がきっかけで別の病気を引き起こす「病気の連鎖」について、3回にわたって考えていきます。
2回目の今回は、透析を先延ばしにしていたら腎性網膜症にかかってしまい、あわや失明するところだったという修さん(仮名)のお話です。

目を押さえるイメージ


透析を先延ばしにして腎性網膜症になった修さん

現在60代の修さんは、20代の頃にIgA腎症を患い、10年ほど前に透析になりました。

当時、医師から透析導入を勧められてもなかなか受け入れることができず、決心がつかずにいた修さん。そのうち、目がだんだんと見えにくくなってきます。最初は年のせいだと思っていたのですが、日常生活にも支障が出始めたため眼科を受診したところ、網膜症にかかっていると言われました。
他に持病はないか聞かれた修さんは、しぶしぶ、IgA腎症があり、透析導入を勧められていることを伝えます。診断は「腎性網膜症」で、眼科医からも早く透析を始めた方が良いと言われてしまいました。

「透析は嫌だ…。でも、このまま失明したら大変なことになる…。
どうせ最終的に透析をしなければならないのであれば、先延ばしにして他の病気になる前に導入した方が良いのではないか…」

そう思うようになった修さんは、やっと決心がついて、シャント手術に臨みました。その1ヵ月後に透析導入となり、目の治療の方も順調に進んで、現在は視力もだいぶ回復してきているとのことです。

これを読んでいる皆さんの中には、修さんのように透析やシャント手術に対する不安から、つい先延ばしにしたくなる透析導入前の方もいらっしゃることでしょう。
しかし、透析を先延ばしにすると、尿毒症によるさまざまな合併症を引き起こし、別の病気になってしまうこともあり得ます。

透析にならないための予防ももちろん大切ですが、必要となったときにすぐに始められるよう、心の準備と自己学習をしておくことが大切です。

透析を導入する上で必要なことや、透析生活のアドバイスなどは、「じんラボ」のさまざまな記事が参考になると思います。また、不安や疑問などはじんラボのコミュニティ「しゃべルーム」で相談してみると良いでしょう。透析をしている方や、同じ不安を抱える仲間と情報交換することができます。


これから透析を始める方におすすめの記事

じんラボでは、透析を控えた方とそのご家族の不安や悩みを少しでも和らげられるよう、すでに透析を始めている方々からのメッセージを掲載しています。

次回は、筆者であるミーナがなぜ腎臓を壊したかをお話します。

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ミーナ

ミーナ
1990年9月生まれです。生まれつき、先天性緑内障という目の病を持っており、幼い頃から弱視で現在はほとんど見えていません。腎臓は2017年に急な体調不良から緊急透析導入となり、今に至ります。原因は不明です。視覚と腎臓の重複障害ですが、日々楽しく生活しています。
趣味は読書で、4時間の透析中に1〜3冊くらいは読んでしまうかなりヘビーな読書家です。

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