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知っトク? こんな事〜患者・家族のお役立ち情報【第33回】
透析室のマナーをもう一度考えてみませんか
2018.5.7
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新年度を迎えた先月、私にとっては治療の場であり職場でもある透析室で、所属年数で言うとついに最古参となり感慨深いものがあります。 さて、治療を行うために多くのスタッフ、患者さんが同じ空間にいる透析室では、ちょっとした行動でトラブルになる可能性がありますね。患者でありスタッフでもある私の経験から考えてみた「透析室でのマナー」が今回の話題です。
体重測定時はスタッフとのコミュニケーションを大切に
まず透析室に入った時の挨拶も大事ですが、入る時にアルコール消毒剤での手指消毒、更衣室内では限られたスペースをお互いに譲り合う気持も大事ですね。
着替えを終え、透析に必要なグッズを持っていざ透析ベッドに向かうその前に大切な体重測定があります。体重測定の際は順番待ちでイライラしてしまい、お互いにギスギスしたりもありますが、そこは譲り合いの気持ちでお願いします。
スタッフの立場としては、車椅子の方や動きづらい方にどうしても注意が向きがちですが、それ以外の方を意地悪で無視するようなことは一切ありません。この体重測定の時に前回の透析からの体調の変化や、気になる事があれば必ず伝えるようにしましょう。
特に発熱や嘔吐の有無等、症状によっては検査の追加や感染予防のためにベッドの移動などを行う可能性もあります。「昨日の晩まで熱があったけど、後で先生に伝えたら良いか」などと思って後回しにせず、早めにスタッフに伝えてください。
また、体調の変化や食事量の変化は治療の条件を考える際に重要な判断基準になりますので、透析中に伝えるべきことは早めに伝えましょう。
「音」はトラブルの元
透析ベッドにいる時間が今回の本題です。患者同士のトラブルの原因はいくつか考えられます。
特に問題になりやすいのが「音」です。スマートフォンや携帯電話を持ち込む方も増えてきたと思いますが、透析室内では基本的に音を切っておくのがマナーです。
「操作音がうるさい!」と患者同士でトラブルになった例もありますし、透析中に隣の方がイヤホンをつけずにテレビを観ていて、自分の家の感覚で音を大きくてしてしまい喧嘩になる、なんてこともあります。出来れば透析にはご自分のイヤホンを持参し、音が漏れないようにするとトラブルを防げるでしょう。
ベッドから動けない治療中は、普段よりも敏感になりますので「音を大きくしない、漏らさない」をマナーとして認識しておくべきではないでしょうか。
お互いに少しずつ譲り合う気持ちが大切
また、更衣室等のゴミ箱に時々透析後の止血で使った絆創膏を捨てて帰る方を見かけますが、血液はさまざまな感染症を広げる菌の温床になりうるものです。出来ればスタッフに伝えて、その指示に従った廃棄をお願いします。
透析室は多くの人が同じ治療を受けるためにいる特殊な空間です。お互いに気を使って少しずつ譲り合う気持ちが、良い治療を受けるためにも重要です。
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