ダイアライザ
別名:透析器、ダイアライザー
略号:
急性・慢性腎不全で行われる血液透析において、血液を体外に取り出し半透膜を用いて血液と透析液との間で透析を行い、電解質補正や、水分補正、不純物の除去等をして浄化した血液を再び体内に戻す人工装置です。腎不全で腎臓の機能が低下している場合に、血液中の老廃物や過剰な水分を除去する能力を補うために用います。
ダイアライザはコイル型が一世を風靡したこともありましたが、現在は中空糸型が主流で一部平板型があります。中空糸系ダイアライザでは、中空糸と呼ばれる直径0.2〜0.3mmの細いストローのような形状の半透膜のチューブが1万本くらい束になって筒状になっており、その内側を血液が流れ、その管の外側を透析液が血液とは逆向きの方向で流れます。平板型ダイアライザでは2枚のプラスチック製のプレートの間に半透膜が2枚あり、半透膜の内側に血液を流し外側に透析液を流します。透析液にはナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質やアルカリ剤が溶け込んでおり、ダイアライザの透析膜を通して不要な老廃物や水分が血液から透析液に移り、体に必要な成分が透析液から血液に移り、電解質バランスと体内の代謝が改善されます。