じんラボ所長室腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのための じんラボ
全国透析施設めぐりの旅3 福島編
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2013.9.20
快適な1日を過ごした2日目
今日は、いよいよすずきクリニックで「個室透析」の初体験です。
郡山駅でしっかりと朝食をとり、そして透析中のおやつとして鈴木先生おすすめの「凍天」(しみてん)を購入し、クリニックに向かいました。
凍天とは、保存食として食される「凍み餅」を水でもどし、ドーナツ生地でくるんで油で揚げたものです。
透析中はこんな感じです。
通常透析をしている時と同様ipadを持参し、ネットで動画を見たり、SNSをしたりして過ごし、透析中の体調の変化は特にありませんでした。
もちろん、朝買った「凍天」も美味しくいただきました♪
そして、やはり「個室透析」は、本当に快適でした!
体験前には、私みたいなどちらかというと神経質で一人が好きなタイプは個室透析に合っているのではないかと想像していましたし、また、個室透析というものを耳にする以前から個室で透析受けられたらいいなぁ、とも思っていました。
その事前の想像通り、というか想像以上の快適さでした。
写真のとおり空間として完全に独立した「個室」ではありませんが、他の患者さんと目線が合うことはもちろんなく姿も見えません。
5時間という長い時間、このような形でプライベートが確保されながら透析を受けられるという環境は、私個人的には通常のフロアでの透析と比べ、精神的なストレスは大幅に減少したと感じます。
もちろん個室透析は体調が安定した患者さんに適していると思いますが、何かあった際のナースコールはありますし、スタッフの方の見回りと1時間毎の血圧測定でブースに来ていただけますので特に不安を感じることはありませんでした。
個人的にはできればこれからも個室透析を受けていきたいと思った次第です。
そして、透析後には「面談」をしていただきました。
すずきクリニックでは、透析時の回診以外に月1回透析終了後この「面談」を5年前から実施されていることを耳にしており、素晴らしいと思っていました。
しかしはじめは「終了後は早く帰りたい」とか、「めんどくさい」と、この面談を拒否される患者さんもいらしたそうです。それでも粘り強くお声かけをした結果、5年かかって最近ようやく患者の皆さんに定着してきたそうです。
個室ではまた状況は異なりますが、通常の多くのベッドが並んでいる透析室での回診時には隣の患者さんの話しが聞こうとしなくても聞こえてきます。
患者さんも場合によっては、他の人に聞こえる場所では話したくない時もあると思います。
もちろん、その際には別途面談を申し出ればいいわけですが、施設として月に1回定例で面談があるということに、私はとても安心感があると思います。
透析室の出入り口の横に面談室があり、このような感じで行われます。(私に寝ぐせが… 笑)
面談では、終了後のだるさはないか、ドライウェイトはきつくなっていないか、不眠はないか等を質問なさっています。
面談も終わり、スタッフの皆さんにご挨拶を済ませ、鈴木院長にクリニック内をご案内いただきました。
個室透析センターの2階にある、トレーニングルームにもなる多目的ルームが印象的でした。
ご案内いただきながら、鈴木院長に現在クリニックで力を入れていらっしゃるのは「栄養指導」と教えていただきました。
月に1回、栄養士さんがベッドサイドで行うそうです。
この栄養士さんのレポートが秀逸で、検査データや回診、面談では分からなかった情報が書かれていることがあるそうです。
お話をうかがえばうかがうほど、鈴木院長をはじめスタッフの皆さまの患者さんと向き合う姿勢には頭が下がります。
最後に、個室透析センターの入口前で鈴木先生とツーショットで写真を撮らせていただいて、クリニックを後にしました。
磐越自動車道を走ること約30分で今夜の宿、磐梯熱海温泉にある「栄楽館」に到着しました。
案内された部屋はとても落ち着いた感じで外の景色を見ながらのんびり休みました。
>>次ページ福島県を満喫した3日目
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