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管理栄養士加藤知子の しっかり食べて、元気のコツ!
【第2回】ドライウェイトと水分・塩分
2013.11.16
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ドライウェイトって何?
ドライウェイトとは、「透析後、体に余分な水分が無く、血圧や体への負担が少ない体重」とされています。血圧が安定しているか、むくみがないか、心臓が大きくなっていないかなどをみて決められます。
〜腎内科クリニック世田谷のドライウェイト増加量の目安〜
透析間の体重増加を少なくすることは、透析中の血圧低下を防ぐためにも有効です。
透析日が1日空くとき:2〜4%まで
透析日が2日空くとき:6%まで
(※透析導入後間もない 残存腎機能のある方を除きます)
ドライウェイトが50㎏の方ですと、1日空きの場合は+1〜2㎏の増加、2日空きの場合は+3㎏の増加に留めるのが目標となるわけです。
この範囲内でも高血圧をきたしたり浮腫を感じたり個人差があります。
水分と塩分の関係とは
わたしたちの体の塩分は、ナトリウムとクロールという物質で存在しています。すべての人はナトリウム濃度が一定に保たれており、塩分を多くとるとナトリウムの濃度が高くなり、水で薄めようという働きが生じます。塩辛いものを食べて、のどが渇いたご経験はありませんか?それはナトリウム濃度を薄めようとする体の働きなのです。ですので、塩分を摂りすぎますと、結果的に水分の摂りすぎにつながります。水分管理や体重管理をするためには、「減塩」が一番の近道になります。
塩分管理の目標は
1日に食塩約6g未満までを目標にしましょう。
日本人の1日平均食塩摂取量は約10g前後*と言われていますので、約2/3となります。もともと日本人は漬物や干物など食塩が欠かせない食文化であるため、減らすのは難しいように思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。1日に3食食べるとしたら、1回の食事で塩分は約2gまでが目安となります。どのような工夫をしたら減塩がうまくいくのか。次回は、無理なく食事で塩分管理をするコツをご紹介します。
*成人の食塩摂取量の平均値は、男性11.4g、女性9.6g
出展:厚生労働省、平成23年国民健康・栄養調査結果の概要より
栄養相談ヒトコマ
みんなの知恵を拝借!「なるほど!」という技を紹介します。今回は食塩を減らすコツ。
Iさん「昼食に焼きそばを作って食べることが多いのですが、実は、付属の粉末ソース
は半分量でも美味しく食べられるんだよ」
栄養士「やきそば3食入りのものですと、粉末ソースが3袋ついてきますね」
Iさん「そう、1玉で粉末1/2袋、2玉なら粉末1袋です。これで十分なの」
栄養士「普通に作ると、やきそば1食あたり食塩約4gですので、半分の食塩2gになりますね」
自宅でさっそく試作してみました。焼きそば2玉に対して粉末ソースが1袋です。 具は豚肉スライス、キャベツ、にんじん、玉ねぎ、もやし、にらを入れました。すると、意外と気にならない程度の味付けになりました。これなら減塩が無理なくできそうです。
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