重複障害者からの福祉サービスへの願い腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのための じんラボ
【第2話】緊急透析導入入院と、
私が透析に抱いていたイメージ
2019.1.21
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盲学校を卒業し、就職が決まった福祉事業所で働き充実した生活を送っていましたが、去年急な体調不良で入院となりました。今回はその入院中の生活についてと、私が透析導入前に抱いていた透析に対するイメージをお話しします。
緊急透析導入入院中の生活
まず透析自体が緊急導入でもちろんシャントも作ってありませんでした。そのため入院翌日に中心静脈カテーテル(CVC)を頸から入れられました。急性腎不全であればもちろん腎機能は回復するので、この時点ではまだシャントを作る予定さえもなかったのです。しかし腎機能が回復しないので、維持透析のためにシャントを作ることになりました。
入院中は、現実味がない感じで過ごしていました。病室で朝目覚めると、「あれ? 何で入院しているんだっけ?」と思ってしまうほどでした。まさか自分が透析患者になってしまうなんて、不安や恐怖よりも正直驚きの方が大きかったと思います。
この大学病院では年の近い看護師さんが担当だったので、その人と毎日おしゃべりをしていました。それ以外は栄養士さんに腎臓病の食事について教えてもらったり、体力をつけるためと、目が悪くて運動不足にもなりやすいため、リハビリ室で運動したり、看護師さんや理学療法士さんと病院の中を歩きました。また入院中に眼科の受診日があったので、眼科の先生とも透析を含めた今後の通院や生活について話したりしていて、1か月の入院生活はあっという間でした。
ところで、この大学病院は自宅から少し離れています。維持透析ために頻繁に通うにはちょっと大変なので、退院後地元で病院を探すことになります。
透析導入前の私が透析に抱いていたイメージ
私は生まれつき目が悪かったので盲学校に通いました。盲学校には糖尿病の生徒がいて、その数は年々増えてきていました。糖尿病の合併症で腎臓障害がありますが、盲学校にも糖尿病からくる腎臓病を持っている生徒がたくさんいました。専攻科の成人の学生だけで見ると、各クラス5〜10名程度の生徒数のうち1〜3名は糖尿病の生徒がいて、学年で1〜2人の透析患者がいました。
私の同級生にも1型糖尿病の人がいて、透析しながら学校に通っていました。そのため私が「透析」について知った場所は、病院ではなく盲学校だったのです。
そんな透析を受けている先輩、同級生、後輩など友人たちに対して、子供心に「透析って大変なんだなあ」と思っていました。実際、体調が不安定な人も多く、救急車を呼ぶような事態もよくありました。
それで、自分が透析導入になってしまった時どう思ったか。
「あの人たちみたいになるの、いやだな」
これが正直な気持ちでした。
別に彼らのことを嫌っていたとか、いじめられたとか、そういうことはありませんが、余計な事を知ってしまっているがゆえの恐怖心だったのだと思います。
さて、次回は透析のため通院する病院選びの話に戻ります。
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