アルブミン
別名:
略号:Alb
透析患者さんには栄養不良がみられることがあり、栄養不良かどうか判断するのに血中のアルブミンの値を見ます。さまざまな調査で、透析前のアルブミン値が高い(栄養状態の良い)方がそうでない方に比べて生命予後が良いことがわかっています。
アルブミンは血中に存在し、最も多く含まれる蛋白質の一種です。血液や筋肉など体中に広く分布していて、細胞の働きを助ける機能をもっています。食事から摂取した蛋白質などを材料として主に肝臓で作られ、肝臓障害、栄養不足、ネフローゼ症候群などで減少します。透析患者さんにおいては、透析が充分に行われず尿毒症状態が続くと蛋白異化が起こり減少します。
栄養状態が悪いと体調が良くない状態が続いたり、体力が落ちさまざまな感染症にかかりやすく重症化しがちです。
充分なアルブミンは適当な水分を血管内に保持します。これを膠質浸透圧と言います。血中のアルブミンの低下により膠質浸透圧が低下し、細胞間質から血管内へ水を引っ張ってくることができなくなってきて、逆に細胞間質の方へ水が移行してしまい、むくみが出てきます。