蛋白エネルギー栄養障害
別名:
略号:PEM
健康的に生きるために必要な量の蛋白質とエネルギーがとれていない低栄養状態を、蛋白エネルギー栄養障害(PEM:protein energy malnutrition)と言います。ビタミンやミネラルなど各種の栄養素の不足も伴い、体重減少と免疫力の低下を招き感染症など多くの病気にかかりやすくなります。食生活の乱れや偏食などを長く続けると、蛋白質やエネルギーが不足し、PEMとなるリスクが高まります。
透析患者さんでは、尿毒素の蓄積や体液過剰による全身浮腫、電解質異常、代謝性アシドーシス、味覚障害などの病態が混在しているため食欲がなく、PEMが高頻度で見られると言われています。透析患者さんの栄養状態は、生命予後に関わる重要な項目です。PEMを早期に発見し、栄養状態の改善を行うことが大切です。また、一般に高齢になると食事の量が減り、あっさりしたものを好むようになるため、食事に偏りが生じやすくなるため注意が必要です。
PEMは、血清のアルブミンの値や、体重がどれくらいの割合で減少しているかといったことから判断されます。