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透析女子のリアルな日常 〜若くったって、いいじゃない〜

【第1話】「いつの間にか骨折」しちゃった人

2016.3.3

文:びょん

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こんにちは!びょんです。
私の前回の連載「腎不全にうまれて〜腹膜透析から移植、血液透析導入まで〜」を読んでくださった皆さまありがとうございます。
そしてはじめましての方、これからよろしくお願いします。(「腎不全にうまれて」の方もよろしくお願いします。)
「腎不全にうまれて」では私自身の体験談を書きましたが、この「透析女子のリアルな日常〜若くったって、いいじゃない〜」では日々の透析ライフで感じたことを楽しく時に真面目に?書いていきたいと思います。


最近よくテレビで積極的にワクチン接種を呼びかけたり「こんな症状が出たらお医者さんへ!」といったCMをよく見るようになりました。
確かにワクチンを接種すれば仮に症状が出ても軽く済むと聞きますし、初期症状の段階で受診することで重篤な症状になる前に手を打つことが出来ると思います。
本人や家族のためになるのはもちろんですが、根っこには増え続ける医療費に歯止めをかけたいという思いがあるように感じます。

そのCMの中に「それっていつの間にか骨折かも?」という内容のものがあります。
桃井かおりさんが出演されているCMで、見たことがある!という方も多いのではないでしょうか?
「背中が曲がった」「背が縮んだ」「腰が痛い」という症状は「いつの間にか骨折」のサインかもしれないということで、早めの受診を呼びかける内容となっています。

腰痛はまだしも、背中が曲がったとか身長が縮んだというのは一見するとお年寄りの特徴のような気がしますし(もちろんピンシャンしている方もたくさんいらっしゃいます)、背中が曲がっているエビは長寿を表す縁起物です。
ところが、そういう普通に思われることの中にも病気が隠れているかもしれないのです。
私は初めてこのCMを見た時「これは私のことだ!」と思いました。
このCMは加齢に伴う骨粗しょう症についてですが、私はまだ20代です。
私がなぜそんな風に思ったかと言えば、その時すでに骨粗しょう症を発症していたからです。


シャントの拡張手術のため医大に入院した日の朝に、ちょうど症状が出たので入院中に整形外科を受診しました。
しばらくの間股関節の辺りが痛くて座っていることや歩くことがつらかったのです。
逆にベッドで横になっていると楽でした。
骨密度を測ったりレントゲンを撮ったりした結果、股関節付近の大腿骨が骨折しており、骨粗しょう症という診断になりました。
まさに「いつの間にか骨折」していたのです。
移植以来ずっと飲んでいるステロイドの副作用と、生理が来ないことで体が更年期状態になっていることが原因だろうと言われました。
疲労骨折と同じような状態で、普通の生活を送っているだけでも骨折する可能性があると言われました。
骨粗しょう症と言われた時はあまり驚かなかったものの、この年で…という不安な気持ちになりました。

治療としては2週間の安静の後、現在まで半年に一度プラリアという骨を作る注射を打ち、毎日1回カルシウム剤を服用しています。
骨密度の測定はしていないのですが、血液検査の結果カルシウムの値に改善が見られたのでほっとしました。
実は以前にも同じような症状で同じ医大を受診しましたがその時は骨粗しょう症と分からず、透析前だったため腎臓への負担を考え注射による治療はしないことになりました。
ステロイド摂取は徐々に減っていますが、腎臓が悪いためどうしても骨が脆くなりやすくなっています。
私がそうなので偉そうなことは言えないのですが、運動不足も骨密度を低下させる原因だそうです。散歩やストレッチなど体重をかける運動で骨を丈夫にしたいものです。


骨粗しょう症は最悪の場合寝たきりになることもある大変な病気です。
普段はまったく症状がないので骨粗しょう症であることを忘れがちですが、骨折から寝たきりになるようなことがないように、リンと体重の増加に気をつけていきたいと思います。
そして筋力をつけるためにも運動を!と思うのですが、いつも言葉ばかりで終わるびょんなのでした。

次回は「『あの日』の私たち〜腎臓病・透析患者の東日本大震災〜」
です。

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びょん

びょん
1991年岩手県生まれ。岩手県在住。
生まれてまもなく先天性ネフローゼ症候群と診断され腹膜透析治療を開始し、2才半の時に母より生体腎移植を受けました。
1994年春、左腎に腫瘍が見つかり(ウイルムス腫瘍)、摘出しました。
23歳から血液透析導入になり現在に至ります。
特技はパソコンのキーボードのタイピング。運動は苦手、読書が好きなインドア派ですが、最近の休日は腎友会青年部の仲間といろいろなところへ出かけることが多いです。透析は火曜コースの午後です。
今の目標は一人暮らしできるようになることです。

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