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腎臓病の方は発症しやすく重症化しやすい食中毒〜高温多湿な時期の細菌性食中毒の対策
2022.6.20
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気温の上昇に伴い心配になるのが食中毒。食中毒は年間を通して発生していますが、梅雨~夏季はO157をはじめとする細菌によるものが多く発生します。
腎臓病の方や透析をしている方は免疫力の低下によって発症しやすく重症化しやすいため注意が必要です。腎臓移植を受けて免疫抑制薬を服用している方についても同様です。
そこで、高温多湿な今の時期に増える食中毒の原因や症状、食中毒を予防するための対策について解説します。
食中毒の種類や症状について
食中毒とは、細菌やウイルスといった病原性微生物をはじめ、自然毒や有害物質等に汚染された食べ物や飲み物を摂取することで引き起こされる中毒症の総称です。
食中毒の主な原因として以下が挙げられます。原因ごとに病状や予防方法もさまざまです。
細菌 |
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---|---|
ウイルス |
|
動物性自然毒 |
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植物性自然毒 |
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化学物質 |
|
寄生虫 |
|
食中毒の一般的な症状としては吐き気や嘔吐、下痢、腹痛が挙げられ、中には発熱を伴う場合もあります。症状が現れるまでの潜伏期間は原因によって異なり、早くて1時間後、遅くて1週間以上経過してから現れることもあります。
嘔吐や下痢が続くと脱水を引き起こしやすくなります。特に透析をしている方は厳しい水分制限をしているため脱水のリスクは高く、シャントの閉塞にも注意が必要です。
夏場はただでさえ脱水や血圧低下が起こりやすく、シャント閉塞のリスクも高まります。摂りすぎに注意しつつ、氷を舐める・小さいコップを使う・体重をこまめに量るなどの工夫をして適切な水分摂取を心がけましょう。
食中毒を予防するための
「3原則」と「家庭でできる6つの予防策」
食中毒は予防できます。厚生労働省は食中毒予防の3原則と、併せて家庭でできる食中毒対策のポイントを6つ挙げています。腎臓病・透析をしている方は発症しやすく重症化しやすいことを念頭に、今一度自分の対策や行動と照らし合わせてみましょう。
食中毒予防の3原則
①食べ物に細菌やウイルスを「つけない」
細菌やウイルスを食べ物につけないよう、手洗いや調理器具の洗浄・殺菌をこまめに行います。また生の肉や魚は細菌やウイルスが付着している可能性が高いため、ほかの食品に肉汁や魚の水分が付着しないようスーパーで魚や肉を買った際は個別にポリ袋に入れましょう。
②食べ物に付着した細菌やウイルスを「増やさない」
細菌は10℃以下で増殖ペースが抑えられ、マイナス15度以下で増殖が停止するため、生鮮食品の購入後は早く冷蔵庫や冷凍庫に入れてください。ただし冷蔵庫に入れても細菌は少しずつ増殖するので、「冷蔵庫に入れているから大丈夫」と過信しないこと、また冷蔵効率をあげるため、冷蔵庫のドアを頻繁に開けたり、食品を詰め込みすぎたりしないようにしましょう。
③付着した細菌やウイルスは加熱して「やっつける」
食中毒を引き起こす細菌のほとんどは1分間75℃以上に加熱すると死滅するので、肉や魚の中心部までしっかり火が通るよう十分に加熱調理してから食べましょう。また使用した包丁やまな板などの調理器具は煮沸消毒や洗剤を使ってしっかり洗うなどしてきちんと殺菌します。
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
厚生労働省の動画も併せてご覧ください
■食中毒かな、と思ったら
吐き気や嘔吐、下痢、腹痛や発熱など、食中毒には特有の症状というものはありません。それらの病状ではとりあえず風邪を疑ってしまいますよね。このように食中毒に気づかず自宅で安静にしていて、治ってしまうケースも多いそうです。しかし処置が遅れて重症化や死亡するケースもあるため、怪しいと思ったら直ちに病院で診てもらいましょう。
食中毒の病状が出たら
- 脱水症状を起こさないように水分補給をする
- 吐いたものがのどに詰まらないように、かつ吐きやすいように横向きに寝る
- 下痢の病状がある場合は自己判断で市販薬を使わない
- 原因を調べるために使うため、食べたもの、食品の包装、店のレシート、吐いた物などは保管する
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参考サイト
- 厚生労働省「食中毒」(2022/6アクセス)
- 全国健康保険協会「6月 暑い季節に欠かせない食中毒対策!」(2022/6アクセス)
- 政府広報オンライン「食中毒予防の原則と6つのポイント | 暮らしに役立つ情報」(2022年6月 アクセス)
- 農林水産省「食中毒かな?と思ったら」(2022/6アクセス)
- 公益社団法人全日本病院協会「みんなの医療ガイド『食中毒について』」(2022/6アクセス)
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