活用方法
当プロジェクトでは、さまざまな立場のプロジェクトメンバーが協議・協業し、慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease、以下 CKD)の治療と生活に関わるドキュメントや情報を全てマネージメントするための、カスタマイズして長期にわたって使える管理のしくみ(仮称「CKDとの上手な付き合い方のしくみ」)を構築します。
最終的な制作物は70枚程度のシート(プリントやポスターとして使用するもの)とその活用方法です。このしくみを利用する方それぞれの病状や状況に合わせ、当ウェブサイトからシートをダウンロードしてファイリングし、カスタマイズされた「しくみ」を個人個人が作り上げ、治療や生活に活かせるものとします。
基本的なセットやサンプル組み合わせプランも随時提案します。
作成し提供するシートの種類は以下の通りです。
記入・記録シート | |
血圧や日々の体調、行きつけの病院、行事の予定など、生活に関わる全てをメモできる(血圧、体調の変化、食事、行事、診察の感想 等) | |
受診サポートシート | |
定期検診などの際に病状をうまく伝えるための手段や知識を得ることができる(病状整理メモ、病状などの上手な伝え方、早めに相談すべき状態 等) | |
知恵シート | |
やりたいこと、送りたい生活のために役立つさまざまな知識や知恵(治療、生活、受診に役立つ基礎知識からちょっとした知識 等) |
指導のプリントなど医療機関に渡される資料は未だに紙が多く、それらを入力などの手間なくまとめておける敷居が低い方法、紙媒体を一箇所にまとめる「1冊のファイルでの資料整理から簡単に始めるCKDの管理」が、この「CKDとの上手な付き合い方のしくみ(仮)」の発想の原点です。プロジェクトの完遂(3年)後、得られた成果をさらに発展させる意味でのアプリ化などを検討しています。
自治体の健康増進施策での活用例
活用例1:シートの内容ごとに相談先を記載して配布するなど、自治体が独自で行う健康増進事業での配布物のたたき台として活用。
活用例2:治療の知識だけではなく、生活を豊かにする色合いの強い当「しくみ」を、健康増進事業のプログラムとしてフル活用。
医療施設での活用例
活用例1:知恵シートをテーマとして「(テーマ 名)月間(週間)」など活用し掲示、期間限定イベント化して治療へのモチベーションを高める。
活用例2:「しくみ(ファイリング)」の作り方教室の開催で、仲間との情報交換、医療者の意見などに診療現場以外で触れる機会づくり。