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「透析が必要です」と言われたら

2013.6.16

文:りんご

2401

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こんにちは。今日も透析を頑張っていらっしゃるみなさん、お疲れ様です。
みなさんの中には、「これから維持透析が必要です」と言われている方もいらっしゃるのではないかと思い、今回は透析の種類に関してお話をさせていただきます。

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まず、維持透析についてですが、維持透析とは今後定期的に透析療法が必要になるという意味です。透析を行っている患者さんのなかには急性腎不全などで一時的に透析が必要な状態で透析を受けられている方もいらっしゃると思われますが、その場合は維持透析には該当しません。

維持透析が必要と判断されてからの選択肢には大きく分けて3つ種類があります。「血液透析」「腹膜透析」「腎臓移植」です。詳しくは基礎知識の「透析療法とは ー 2つの透析療法」、「腎臓移植の基礎知識」をご覧ください。

このように透析には種類があり、それぞれのライフスタイルによって選択することができます。但し、ほかの疾患のある方や病状によっては自分の望む治療の選択が難しいこともありますので、主治医との相談が必須です。

また、それぞれの治療にはメリットとデメリットがあり、今後のライフスタイルを考えて適応できるようにアレンジしていくことが可能です。具体的には、仕事で繁忙期があり、その時期だけは通院が難しいけれど自己管理はきっちりできる、という方の場合は、普段は腹膜透析と血液透析の併用で過ごしていても期間限定で腹膜透析だけで過ごすことができる、といった具合です。血液透析だけの場合も、一定期間だけ一回の透析時間を短くして(本当は「しっかり透析」が望ましいのですが)過ごすことも可能です。

これはあくまで一例で、どんな場合にもあてはまるということではありませんが、みなさんそれぞれの体調を医師と相談してアレンジが可能です。旅行にも出かけられますし、あまり激しいものでなければ運動もできます。医師との相談とひと工夫で、諦めずにどうにかできることが多いのです。

これを読まれる患者さんは、選択肢はあるもののどれも厳しい治療に見えて、大変悩まれるだろうと思います。厳しい現実ですが腎不全の患者さんは、いつかは上記のような選択をする場面が来る可能性があります。それは、今までの生活を変えるという点で大変ストレスになり、何度も投げ出したくなるような治療となるかもしれません。でもそんな時は、一人で抱え込まずに信頼できる医師や看護師に相談してみてください。上記したように、アレンジ次第で何とかできることもあるのです。どうか、医療者に相談する前から諦めないでください。

月並みな言い方かもしれませんが、信頼できる医師や看護師と一緒に治療を進めていくことがモチベーションアップになるはずです。腎臓病の患者会もあり、悩み事などを相談し合える環境もあります。腎不全になってしまったからと言って、人生の選択肢が狭まったとは考えてほしくないのです。

毎日病棟で働いていて思うとは、腎不全じゃなくても、人間の体は機械ではないので完璧に全く壊れないで健康でいるということはほぼないんだなぁということ。「病気一つせずに80歳まで生きた!」という方でも、実は検査したら様々なところが病んでいたということは往々にしてあることなのです。それまで見つからなかっただけ、ということのほうが多いのです。だからと言って、完全に健康体でなくてもちょっとした工夫と考え方のシフトでそれからの生活は変わります。病気も生きていくうえでの体の変化(老化と同じようにとらえてもいいかと思います)としてとらえて、受け入れて、そこからが勝負です。

様々なサポートをうまく利用して、自分の自己実現につながる道は必ずあります。私も非力ながら、このじんラボを通して患者さんに役立つような情報を発信していこうと思うので、次回もどうぞお付き合い下さい★

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りんご

りんご
大学病院→中規模地域中核病院を経て現在透析看護に本格的に携わることを夢見て奔走中。趣味はマラソンと俳句とアート鑑賞。
所長との出会いから腎臓疾患には何かと御縁があり、看護を続けるなら「腎」だなと感じるようになりました。
人とのつながりを大切にし、疾患とともに歩む患者さんの透析ライフを応援したいと考えています。
まだまだ勉強中の身ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

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