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4つのステージ〜笑顔と涙と闘いと〜

【第6話】紀ノ国で『投石』

2014.1.14

文:はこ

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“はこちゃん、やってみない?患者の訴え”
毎年5月に各都道府県持ち回りで全腎協の全国大会が開かれ、そのプログラムのひとつ“患者の訴え”。それに応募してみないか、という話でした。
最初はスルーしてしまおうと思っていました。透析を導入してから災害に見舞われたことがあるわけでもなく、仕事に就いたわけでもない私に語れることはあるの?

イメージ

何も知らないまま透析のスタートラインに立つことになって歩き始めて、やがて具合の悪い日が続くようになったこと。
時間を延ばす大切さを教えてくれた友達のこと。
考えたことのないような切り口の透析と出会ったこと。
そして、今のこと…。
何も知らないまま透析を受けて苦しんでいる、あの頃の私と同じ場所に今もいる人たちに、そして昔ながらの透析を今も提供している医療者に、この思いを知ってほしい!伝えたい!!

とにかく自分の思いを文章にしてみよう。そう思って書いてみたら、伝えたいことが多すぎてとんでもない長さになってしまいました(笑)
制限時間内に収めるべくバッサバッサと切ると前後が繋がらなくなるし…この作業が一番大変でした。
余りに直球過ぎてもマズイんじゃないか?という指摘もあったので少しオブラートに包んでみたところもあります。

私のことですから、現地へはもちろん前乗りして、土曜日の午前中に透析を受けました。
当日、発表者は舞台裏で待機していました。壇上の私を見た友達には落ち着いて見えたらしいですが、とんでもない!出番前は緊張がどんどん増すばかりで落ち着かない。ステージに上がればライトがとにかく眩しく、手元はもちろん客席もほとんど見えないという感じで慌てふためきながらの発表になりました。
次のプログラムは透析の先生の講演で、その冒頭“前の方も仰ったように”というようなことを言われて“ああ、伝わったんだ…”と感じてほっとした覚えがあります。
とても満点とは言えない出来でしたが、友達や知り合いの先生方にもよかった、と言っていただけて本当に嬉しかったです。
今まで“患者の訴え”で誰も言わなかった話ができたのかも知れない。それだけで壇の上に上げてもらえた意味はあったのかなと思います。

2010年にある法律が改正されて、“もしかしたら私にも?!”と期待は高まるものの、連絡はありません。
でも、近い場所まで大きな流れが押し寄せていることに私はまだ気が付いていませんでした。

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はこ

はこ
治らない病気の存在をまだ知らなかった10歳でIDDMを発症し、30年近く経って透析を導入しました。ひそかにインスリン50年賞を狙っていたのですが、ある日突然膵腎同時移植の順番が…11年の透析生活では透析条件でかなり苦悩しましたが、人に恵まれてなんとか過ごすことができました。
今は移植した臓器と末永く歩いて行けるように頑張っています。

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