痛風腎
別名:
略号:
高尿酸血症が続いて尿酸の結晶が手指や足の親指の付け根や膝の関節にたまって炎症が起こり発作性疼痛を起こすのが痛風です。30〜40歳代男性によく見られ、先天性代謝異常で核酸の過剰摂取で代謝産物である尿酸と尿酸塩が多量にできて排泄しきれなくなり、水に溶けにくいため体内で簡単に結晶化し、尿酸結晶を異物と判断して生体が炎症反応を起こすのです。
痛風腎は尿酸の結晶が腎臓や尿路に沈着して腎障害や尿路結石をきたし、尿管を傷つけて腹部や背中が激しく痛み血尿も出ることもあり、慢性腎不全から尿毒症にいたることもあります。痛風腎は食事療法や尿酸生成を抑制する薬、尿酸の排泄を促進する薬などで治療することができます。尿路結石の予防には、重曹など尿アルカリ化薬を併用し水分を十分とって尿量を増やします。高尿酸血症患者の約10%程度が痛風発作を起こします。高尿酸血症は核酸(プリン体)を多く含むものを大量摂取して核酸が増えたり、腎臓病などで尿酸の排出が低下したりして起こります。核の占める容積比率が高い細胞核を含んで核酸を増やす食品にはホルモンやミノ、レバーの肉、酒などがあります。特にビールにはプリン体が多く含まれます。