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知っトク? こんな事〜患者・家族のお役立ち情報【第41回】鍋シーズン、美味しさを工夫してみませんか?
2019.11.26
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あちこちの街で縁起物の熊手が並ぶ「えびす講」の季節になりました。私の住む広島市内でも毛利元就公のご先祖様が祀られている神社が賑わいました。地元のニュースとしてこの風景を見ると、いよいよ冬も始まったなぁと思います。
鍋料理の季節到来
さて、冬となると鍋料理が恋しくなりますよね。名物のご当地鍋はあちこちにありますが、瀬戸内の広島といえばやはり牡蠣の土手鍋、酒処西条の日本酒を使った美酒鍋などがあります。最近では国内シェアナンバーワンの広島レモンを使ったレモン鍋というニューフェイスも現れています。
しかし透析患者さんにとって鍋料理は塩分過多、水分の摂取量が増えるなどの理由から忌避されがちです。でも、ちょっとした工夫で塩分量や水分摂取量を減らし、美味しいものを食べて寒い冬を乗り越えませんか?
鍋料理を楽しむためのひと工夫
鍋料理は肉や魚、野菜を一度に食べることができるので、ものぐさな独り身の私としては非常にありがたいメニューです。特に最近は個食ニーズに対応した一人分の鍋用の野菜セットもありますので、冬場はよく利用しています。
おでんも捨てがたいのですが、練り物に含まれるリンの量を考えると躊躇してしまいます。辛子をたっぷりつけたおでんと冷えたビールという組み合わせには未練がありますが、血液検査がある前などは控えています。
鍋を作る際は、市販の鍋つゆを使うのではなく、昆布や鶏ガラなど利用して、ベースとなる出汁を自分で作るだけでもかなり塩分を下げることができます。
私の場合、鍋の種類のチョイスにかかわらずほとんど昆布出汁ベースで作ります。前日から昆布を水に浸して冷蔵庫で一晩寝かせておくだけで昆布の出汁はしっかりと出ます。これに減塩醤油や味噌をちょっと加えて、鶏肉や白身魚の切り身、油揚げ、お豆腐などを加えて寄せ鍋風にしてもいいですし、しゃぶしゃぶなどの場合は出汁割りのポン酢などを使っても塩分量を下げることができます。
また、柚子などの柑橘類の利用もおすすめです。薬味として使われる大根おろしやもみじおろしも、布巾などでしっかりと水分を絞るなどの小さな工夫の積み重ねが馬鹿にできません。
リンや塩分が多いから食べないで我慢するという気持ちが、さらにストレスとなり、逆に「食べたい!」という気持ちに拍車がかかってしまいます。
腎臓病・透析患者さんのための蛋白質を調整したうどんなどの主食、減塩の調味料をうまく取り入れて、オリジナルの鍋を作ってみるのも年末年始の家族団らんでの話題の1つにもなるかもしれませんね。
腎臓病・透析患者さんのための成分を調整した食品を上手に使いましょう。
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