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【第16回】
ながい治療生活 気分転換で息抜き
2016.2.18
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暖冬と言われていた今年ですが、最強寒波の影響で九州地方でも凍結が起こり、断水などの影響が長く市民生活に影を落としました。普段できることが出来ない、習慣化していることが出来ないといったことが、生活にも精神にも悪影響を及ぼしてしまうのではと考えてしまうニュースでした。
私は今年で透析を始めて13年目に入りますが、正直な話日々の透析生活の中で何度も「透析に行きたくない」と思ったことや、どうにも嫌になって透析に行かずに大騒ぎになってしまったこともありました。
週3日4〜5時間を透析のために使う生活には、通院のストレスや食事制限や飲水制限等の「我慢する」というストレス、体調変化や今後の生活を考えた際の不安など、ストレスの原因がたくさんあります。それらが積み重なってしまうと徐々に気持ちも落ち込み、一時期の私のようにうつ病一歩手前まで自分を追い込んでしまう方もおられるのではないでしょうか。そんな私が変わったきっかけは、父親に言われた「息抜き」の重要性に気づいたからだと思います。
「息抜き」というと、旅行をしたり美味しいものを食べたりといったことが思い浮かぶと思いますが、私の「息抜き」とは気持ちスイッチの切替えを行うという方法です。透析や生活での悩みや問題を抱える中で、意識的に他のこと(洗濯やお風呂掃除、お散歩)を行うことで悩み一辺倒になった頭の中にちょっとした余裕を作り、積み重なった悩みに押しつぶされないようにするためのテクニックです。
私自身一旦悩みだすと際限なくその悩みが頭の中で膨らんでいき、イライラして眠れなくなるということを繰り返しては自分で自分を追い込んできました。そんな時にひたすらお風呂掃除をしたり、蛇口をピカピカに磨き上げたり、ある時には靴下を手もみ洗いしてみたりすると、その悩みを一時的にですが忘れることが出来るという瞬間があり、気持ちを切り替えるということの重要性に気づかされました。
この「息抜き」の方法はそれぞれのやり方があると思います。音楽を聴きながらジョギングする、プラモデルを作ってみる、カメラを持って風景を撮影するなど自分のやりたいことで良いのです。
透析生活を過ごす中での悩みは自分だけでは解決しづらいものが多く、さらに年齢によっては自分自身の今現在の悩みにプラスして、将来的な悩みとして家族の介護問題や終活等々、上げだしたらキリがありません。でも、意識的に心のスイッチングを行うことで悩み一辺倒にならずにほんの少しの余裕を持つ。それであなたの透析生活がちょっとだけ楽になり、ご家族の気持ちも楽になり、笑顔になるきっかけになれば幸いです。
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