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【第51回】
失敗から学ぶ! 透析患者の快適な旅行の秘訣
2025.12.22
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透析療法を始めて、なんやかんやで20数年。国内は北海道から鹿児島まで旅しましたが、その経験の裏には失敗も多くありました。
昨年は心膜炎やシャント閉塞が続き、旅行どころではない1年でしたが、今年はオーストラリア在住の弟の帰国予告を兼ねた「兄貴、大阪万博行こうぜ!」という連絡で急遽、旅行を計画することになりました(私は中国地方在住です)。
大慌てで仕事の勤務変更、透析日の変更、さまざまな準備や下調べをしましたが、旅行中にはトラブルや私自身の体調不良もあり、弟にも迷惑を掛けました。久しぶりの旅行の中でいろいろと反省や気づきがあったので、私の失敗から皆さんも知っておくと便利なこと、特に失敗しやすいポイントをご紹介します。

1. 移動スケジュールは時間に余裕を持って
今回の大阪旅行では、帰国した弟の出迎えもあり、かなり厳しめの予定を組まざるを得ない状況でした。当日、5時間の透析を終えた足で広島駅から新大阪駅に向かい、関西国際空港行の特急に乗り換えました。かなりタイトな乗り継ぎ時間のうえ、20数年ぶりの新大阪駅はすっかり様変わりしており、広いし人が多いし、乗り換える路線のホームがわからず右往左往…迷子になりそうでした。結局、ギリギリで空港行の特急に乗り込めましたが、危なかった……。
「時間がもったいない」「せっかくの旅行だからあちこち回りたい」と、移動時間や乗り換え時間をつい短く計画しがちですが、自身の体調や同行者に負担をかけないためにも、時間に余裕を持たせたスケジューリングは必須だなと再確認しました。年齢のせいとか思った方もおられるでしょうが、そこは突っ込まないで!!
2. 処方薬とお薬手帳は忘れずに
透析患者に限らず、持病のある方はさまざまなお薬を処方されています。中には市販薬で代替できないものもあるため、処方薬は必ず持ち歩き、用心のためにもお薬手帳(スマートフォンアプリ版でもOK)を携帯しておけば、もしもの際に処置の助けになります。災害対応と同じような気持ちで、数回分の予備は必要だと思います。
以前、東京に行く新幹線の中で、リン吸着剤を1日分しか持っていないことに気づきました。帰郷後の最初の透析がなんと定期の血液検査だったため、東京滞在の2日間は飲み食いするたびに検査数値が心配で、なんとなく食事が楽しめなかったのが今でも悔やまれます。せっかく、おごりで回らないお寿司だったのに!!
大きくはこの2点を念頭に計画を立てることで、自分も同行者も観光や移動を無理なく楽しめるのではないでしょうか。ちなみに、今回の大阪旅行では大阪駅付近のホテルに向かうのに道や建物が全く分からず、1時間近く迷ってしまいました。アプリの経路案内や地図は、事前にしっかりと確認することをおすすめします。
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