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あなたの涙も笑顔も受け止める
〜ピアサポート活動「じんサポ」開催レポート

2018.4.2

文:所長

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「じんサポ」開催レポート

2018年3月11日(日)、腎臓病・透析患者のこころのサポートに取り組むチーム☆スカイ主催の「じんサポ」を開催しました。今回はそのレポートと、今一度この活動の必要性についてお話しします。

※任意団体チーム☆スカイは「2017年中央ろうきん助成プログラム」の助成を受けて活動しています


「じんサポ」ってどんな活動?

「じんサポ」はゆったりとした雰囲気のなかで、不安や悩みなどをざっくばらんに話しながら、ピアサポートのトレーニングを受けたチーム☆スカイのメンバーが参加者の気持ちに寄り添い、共に支え合う場です。

チーム☆スカイは、同じ立場の仲間を前向きな気持ちになるよう背中を押し、互いに支えあうために、「傾聴」に留まらない「コミュニケーションスキル」を活用したピアサポート活動を行っています。

この新しいピアサポートの形を取り入れてから1年3ヵ月。その間ピアサポーター養成講座を3回開催し、チーム☆スカイは現在25名になりました。
貴重な時間を割いて毎月のように集まり、トレーニングや実績を積んでいるとはいえ、チーム☆スカイのメンバーはまだまだ未熟です。
それでも、「参加された方には少しでもこころを軽くして帰っていただきたい」という心づもりで、しっかりお迎えできる人数の8名を定員として「じんサポ」を運営しています。


「じんサポ」の始まりです

5回目となる今回は定員を大きく上回るお申込みいただき、その関心の高さに嬉しい悲鳴でしたが、体調不良等でキャンセルがあり最終的には7名の方が参加しました。
これから透析を始められる方、ご家族の方、既に透析をされている方などがそれぞれさまざまな悩みや辛さを抱えています。

まず簡単な全員の自己紹介からスタートです。
この自己紹介では名前を言っても言わなくてもOK。この後のお話に思い込みや先入観が生まれないよう、透析歴や立場などもこの段階では言いません。

その後、参加者とチーム☆スカイメンバー合わせて5〜6名で1グループとなり、それぞれ自分の立場や状況、悩んでいること等などを自由に話します。

「じんサポ」開催レポート

少し場に馴染んできたところで、今日1番話したいことを、1人で改めて整理する時間を数分間取り、参加者が抱えている思いを遠慮なくサポーターに伝えるよう促します。その後参加者1名にチーム☆スカイ2〜3名という単位に分かれてじっくり話をします。

「じんサポ」開催レポート


チーム☆スカイの目指すピアサポートの特徴

チーム☆スカイのメンバーは、まず参加された方の胸の内をしっかり聴き、その想いを受け取ります。無理矢理解決に持ち込んだり、参加者の気持ちや事情に合わないアドバイスはしません。
なぜなら、悩みというものは自分自身にしか解決できないからです。
私たちチーム☆スカイは、参加者の悩みを直接的に解決するわけではありません。
「話を聴くスキル」や「解決をサポートする会話法」を活用し、その悩みを解決できるように後押しします。
そうして参加者が自分自身で思いを整理し、一歩前に進める。
これが、チーム☆スカイの目指すピアサポートです。


最後は今日の感想を共有します

そうしてあっという間に2時間が過ぎようとしています。最後は全員で輪になり、今日の感想を共有しました。

「やさしく聴いてくれて、思った以上に話してしまった」
「また次回も参加したい」
「次回は、これから透析を導入する父と一緒に参加したい」

などと、それぞれ感想をお話していただき終了。皆さん笑顔で帰路につかれました。

「じんサポ」開催レポート


「じんサポ」は患者・家族の方なら誰でも参加できます

涙を流しながらお話しされる方あり、心配事があふれ出して話が止まらなくなる方あり、悩みというよりも活動に共感し笑顔でお話をされる方もあり、ここに参加される方の様子は本当にさまざまです。

そしてこの場では、どのようにお話されても、いざ来てみたものの話せなくなってしまっても構いません。私たちチーム☆スカイはそのすべてを受け取ります。
参加者の想いをありのまま受け取ることが、何よりも大切だと思っているからです。


「ありのままを受け取る」ということ

過去の自分を振り返っての反省でもありますが、治療についての質問をされてしまうと、先輩患者としてつい「あれはね…」「それはね…」と「アドバイス」をしてあげたくなってしまうんですね。もちろん良かれと思ってのことですが、その方が本当に望んでいるアドバイスとは限りません。
だから、本当に聴いて欲しい想いを発していると感じるまで「しっかり聴く」ことをします。
また、何も話さない方に対しても無理やり言葉をかけることはありません。
言葉は無くても、参加いただいてその場にいるという事実でありのままの想いを受け取ろうと、チーム☆スカイは努めています。


「仲間と共に笑顔に」をスローガンに精進しています

私たちチーム☆スカイは、参加された方が笑顔でお帰りなることを願って活動しています。
その想いと努力の甲斐あってか、「仲間と話してすっきりした」のみならず、参加者の多くは「(今後の生活が)前向きに考えられるようになった」とおっしゃってその場を後にされます。
さらに、「今度は自分がサポートしたい」と行動を起こし、チーム☆スカイのメンバーになった方が何名もいます。
そんな言葉を聞く度に、この活動の必要性の高さを強く感じている自分がいます。

それでも「コミュニケーション」には「絶対」はありません。「絶対笑顔にする」などと強く思ってしまうと、目の前の参加者を強引に誘導することになりかねず、良い効果を得られません。
ですから私たちは、「仲間と共に笑顔に」をスローガンに、トレーニングと実践を繰り返し、ブラッシュアップし続けていきたいと思っています。


あなたも参加してみませんか?

もしあなたが不安や悩みを抱えているなら「じんサポ」に参加してみませんか?
不安や悩みを抱えた気持ちを落ち着けたい、自然と前向きな気持ちになりたいと思っている方は、どうぞお気軽に足を運んでみてください。
また、同じ腎臓病・透析患者のこころをサポートしたい、「話を聴くスキル」や「解決をサポートする会話法」に関心がある方は、「ピアサポーター養成講座」をぜひ受講くださいね。

チーム☆スカイでは活動へのご支援も募集しています。

  • 活動を紹介するリーフレットやチラシの設置・配布
  • じんサポや講座開催への会場提供
  • 活動資金のご寄付 等

ご協力いただける施設・企業・団体、もちろん個人の方も
お名前を明記の上、下記アドレスまでメールにてご連絡をお願いします。

メールアドレス

ご協力をよろしくお願いします!

じんラボのピアサポート「こころのサポート活動」開催予定

開催日程や詳細は、専用ページ「こころのサポート活動『じんサポ』(オンライン開催)」に掲載中です。 また、じんラボのFacebookX(旧 Twitter)、じんラボ会員の方に毎週金曜日にお送りするメールマガジン「所長通信(無料会員登録)」でもお知らせいたします。

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所長

所長
一般社団法人ペイシェントフッド代表理事。社会福祉士。透析歴31年。
14年間勤めた一般企業を退職後、福祉職を経て、2010年9月に株式会社を設立し、2018年4月からは一般社団法人ペイシェントフッドに法人格を変更。
長い年月にわたり「治療を受ける」という「受け身の立場」で医療と関わってきましたが、腎臓病を経て、透析を受ける当事者として、その経験・想いを「腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために」役立てられないかと一念発起し、起業しました。
「じんラボ」はみなさんと一緒につくりあげていくコミュニティです。
「ひとり一人の「生きる力」が、医療を支える、希望ある社会」の実現に皆さんと共に歩んでまいります!どうぞよろしくお願いします!

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