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【第26回】
盲点? 透析とお肌の関係
2017.6.12
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季節は初夏になろうとしていますが、その前に嫌な梅雨ですね。私にとって、梅雨は洗濯物が乾きづらいのと、湿気が多くなるので部屋の中がジメっとした感じになるのがどうにも耐えられない時期です。
さて、透析生活も10年を過ぎて、自分自身の昔の写真を見る機会がありました。それで気づいたのが昔よりも今の方が肌が黒い…。長期の透析を行っている患者さんが色素の沈着によって肌が黒っぽくなるという話は知識としてありましたが、いざ自分のこととして認識するとショックが大きいものです。そんな話から始まる今回は、お肌のことや透析患者さんのスキンケアを話題にしてみたいと思います。
透析の度に太い針を刺して、血液を体外循環させながら清浄化するのが人工透析(人工腎臓)なわけですが、針を刺した部分が痛痒い気がして無意識に掻いてしまったりしませんか?
痛み止めの麻酔シールで蒸れてしまい痒くて剥がしたなんてこともありませんか?
シャントやその周りが痒かったりして、どうしても我慢できずに掻いてミミズ腫れになってしまうことも私は未だにあります。また、背中が痒くて孫の手で掻いていたら、背中が傷だらけになるなど肌の悩みが続いています。ひどい時はあまりの痒みに眠れないこともあるので、数年前からはお風呂上がりに痒いところに市販のスキンケアクリームを薄く塗っています。たかがスキンクリームと侮るなかれ! 加齢による潤い不足というのもあるとは思いますが、それ以降はかなり肌の痒みも抑えられてきました。
スキンクリームや、皮膚科などで処方してもらうお薬を使うなどの手段も否定はしませんが、透析患者さんの掻痒感の要因は透析不足の可能性が非常に高い場合があります。透析時間を1時間または30分でも長くしてもらえるように、透析を受けている病院の主治医やスタッフに相談してみる、または出来る施設に限られてしまいますが、通常の血液透析(HD)よりも浄化効率が高いと言われている血液濾過透析(HDF)やオンラインHDFを試してみたいと伝えてみるのもオススメです。
実際私自身も、以前の透析施設にて血液濾過透析(HDF)を4時間半で受けていた時は感じなかった肌のかゆみが、血液透析(HD)を4時間になった途端に肌の悩みが出始め、痒みで夜眠れない!という事態が続きました。その後今現在通っている施設が拡張されたのを機に新しく導入されたオンラインHDFが出来る透析コンソールでオンラインHDFを受けられるようになり、かなり改善されてきました。
とはいえ、施設によっては血液濾過透析(HDF)やオンラインHDFが出来ない、ベッドの都合上時間延長が出来ないといった環境による違いがあるのは事実です。
そこで、私流ではありますが、誰でも出来るスキンケアの方法を紹介したいと思います。
- 肌の清潔を保つ→お風呂、シャワーで肌を綺麗しておく
- スキンケアクリームを塗る→高級品ではなく普通の商品でいいので、塗ることを習慣化する
- リンなどの血液検査の数値に気をつける→毒素が増えると掻痒感も増えるとも言われています
今回は肌の悩みについてお話ししましたが、肌に関して言うと実は梅雨より乾燥しきった冬のほうが嫌いです。静電気がバチバチくる電気人間な私は、看護助手の仕事中はシーツ交換のためにベッドの金属部分に触ってバチーン、ドアノブでバチーン、蛇口でバチーンと日に何度か痛い思いをしています。肌が乾燥しているからですかねぇ…。
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