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【第2話】学校生活と透析生活と─臨床工学技士を目指して─
2024.3.4
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こんにちはスーさんです。春はすぐそこですが、日々の気温の変化が大きい時期ですね。この体験談をご覧の皆さんも、体調に気を付けてくださいね。
今回は、透析をしながらの学校生活と就職活動についてお話しします。
先生や友人に支えられた高校生活
高校2年生の年の瀬に透析を導入した私は、がら~んとした病室で新年を過ごしていた。
3日連続で脚の付け根からの透析を行った後、2週間ほどの行わない期間にシャントを作る手術を受けた。
血管を太くするために、暇さえあればベッドの上でスポンジのボールをニギニギと握り、透析に関する本なども読まされた。手術後1週間ほど経つとシャントに穿刺ができるようになり、それからは3、4日に一度のペースで透析を行なった。入院から1ヵ月ほどで退院し、2週間くらい透析導入をした病院に通って透析を受けていたが、その後自宅近くの透析専門クリニックに転院し、献腎移植登録も行った。
この頃から高校にも戻り、平日は授業が終わった夕方頃から透析に通う日々が始まった。
あんなに透析が嫌で嫌で仕方なかった私だったが、いざ始まってみると食事の制限も軽くなり、週3日の時間拘束はあったが、それほど苦痛ではなかった。
透析導入時の入院で1ヵ月ほど学校を休んでしまったが、先生の計らいで無事3年に進級できた。入院中も、先生は病室まで勉強を教えに来てくれたり、友人もノートのコピーを持ってきてくれたり……今でも感謝しかない。
高3になった私は、友人とおしゃれしたり、バイトしたり、透析はしていたが楽しい高校生活を送れていた。
それと同時に、将来を考えなければならない時でもあった。特にやりたいこともなく、なんとなく大学に行くかと思っていたが、クリニックに通っている時にふと、ある職員に興味を持ち始めた。看護師さんとは別の職種のようだが、穿刺もしている。この人は何だろう?
本人に聞いてみたところ、「臨床工学技士」という初めて耳にする職業だった。
臨床工学技士について色々調べてみると、透析業務はもちろん、病院の医療機器を安全に使用するための点検や操作、また循環器業務など様々な仕事をこなすのだと知り、この資格を取ろうと決めた。自分自身がやっている透析がどんな仕組みで成り立っているものなのか、詳しく知りたかったのだ。
臨床工学技士になるには、専門学校に3年間通い、卒業すれば国家試験を受けることができるということだった。
臨床工学技士を目指して!
専門学校に通うようになり、勉強や実習、そして透析と色々大変ではあったが、友達や彼女もできたし、透析をしている以外は周りの友達と何ら変わりなく生活できていた。
ただ、透析をしていることを友達にも彼女にもなかなか言えなかった。気を使われるのも嫌だったし振られるのも怖かったし…。透析に行く時は「バイト」と嘘をついていた。
しかし、いつまでも嘘をつき続ける訳にもいかず、彼女に打ち明けた。彼女は驚いてはいたが、受け入れてくれてホントに嬉しかった。
楽しい専門学校生活もあっという間に過ぎて3年生になり、就職活動をする時期になった。
透析患者であることを先生にも伝え、就職先を相談していた。しかし、当時は透析患者の病院への就職はなかなか難しかった。病院での仕事は残業や緊急の呼び出しなどがあるためだと思う。
そんな中、透析専門クリニックではあったが、合格することができた。色々な業務をやりたかったがそんなわがままを言っている場合でもなかったし、そこに決めた。
就職も決まって卒業、国家試験にむけ猛勉強……! 無事、合格した。
こうして学生生活に終わりを告げ、社会人として働きながらの透析生活が始まる。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
よく「学校行きながら透析なんて大変だったよね」と言われます。大変じゃなかったと言えば嘘になりますが、楽しい>大変でした! 周りの人達のおかげだと思っています。そういう方々と出会い今という幸せがあると思っています。いつでも感謝を忘れずに!
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