尿毒素吸着剤
別名:経口吸着薬
略号:
腎臓の機能が低下すると、血液中の老廃物が尿へ十分に排出されず体内に蓄積し、その結果体調が悪くなり、吐き気、食欲低下、倦怠感、むくみ、体の痒み、神経症状、意欲低下、貧血、呼吸困難、心不全などの尿毒症の症状が見られ、末期腎不全になると透析療法が必要になってしまいます。
尿素窒素やクレアチニンなどの老廃物の数値が徐々に高くなっていく際、透析療法を遅らせる目的で血液に蓄積しているそれらの尿毒症性毒素を取るために活性炭の経口吸着薬が使用されます。これは、腸の中で尿毒症の原因である毒素を吸着し、体内に吸収されずに便とともに排泄させる薬です。ただし病気自体を治すことはできません。また透析を開始してからも、尿毒症性毒素は通常の透析膜では除去しきれず、高性能膜や蛋白濾過を可能とする血液透析濾過法、腹膜透析を用いるほか、尿毒素吸着剤の使用が検討されます。吸着作用があるので、他の薬の効果を悪化させる可能性があり、他の薬と同時に服用するのは避ける必要があります。もともと胃腸に病気のある人は消化管出血などの悪化に注意が必要です。便秘をすると薬の効果が落ちてしまうので、毎日排便しなければいけません。