尿中微量アルブミン検査
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アルブミンは蛋白質の一種で、血清中の総蛋白の70%近くを占めています。アルブミンは常に体内で合成されて身体の健康を維持しており、健常時には漏れ出ることはありませんが、腎臓の糸球体の中にある濾過膜の機能が悪くなる慢性糸球体腎炎・ネフローゼ症候群・糸球体硬化症などの腎疾患では濾過し切れなくなったアルブミンが僅かずつ尿中に現れます。
アルブミンをごく微量の内に測定できる尿中微量アルブミン検査によって腎臓の機能が正常かどうかわかります。外来や健康診断で行われる通常の尿検査では、尿にかなり大量の蛋白が出現しないと蛋白尿と診断できませんが、尿中微量アルブミン検査は特に糖尿病患者の腎機能の異常を早期に発見することができ有用です。尿中のアルブミン量が増え、ネフローゼ症候群や尿毒症を経て透析へ至るのを早期に防ぐために、糖尿病患者は必ず尿中微量アルブミンを調べます。随時尿のアルブミン濃度とクレアチニン濃度を測定し、尿中のアルブミンとクレアチニンの比率によって微量アルブミンを検査する方法もあります。日によって変動が大きいので、繰り返し測定することが必要です。