骨代謝
別名:
略号:
骨も他の器官と同様に常に新しい組織へと生まれ変わっています。骨吸収と骨形成の骨代謝によって血中のカルシウムの値を調節するとともに骨の強度も保っています。骨吸収では、破骨細胞が骨を融解してカルシウムが血中に行き、血中のカルシウム濃度が上がります。一方、骨形成では、骨芽細胞が骨表面を覆って、新しい骨のもととなる骨気質蛋白を産生しカルシウムを石灰化して沈着させます。血中カルシウムが低下すると、副甲状腺ホルモンの働きによって骨吸収が促進されます。ビタミンD作用の低下、カルシウム欠乏によるカルシウム吸収の低下、閉経などによる性ホルモンの低下によって、骨吸収が骨形成を上回ると平衡がくずれ、骨代謝の回転を促進し骨量が減少してしまい、骨粗鬆症などに繋がります。
腎臓は体内のカルシウムバランスの維持に関わっています。腎臓の機能が低下すると、腸管からのカルシウム吸収を促す活性型ビタミンDの産生が低下するので、血中のカルシウムを補うために骨吸収が進み、骨量が減少します。他にも慢性腎臓病ではさまざまな骨障害の病態があります。