潜血反応
別名:
略号:
尿や大便に少量の血液が混ざっていても肉眼的には確認できません。見てもわからない血尿(尿潜血)や血便(便潜血)を調べるのが潜血反応検査で、微量の出血を検出できます。
健康体でも1日におよそ2万個の赤血球が尿中に排泄されますが、腎臓や膀胱、尿道などに異常があると量が増加します。例えば腎臓に障害が起こると、血液を濾過する糸球体のフィルターや尿細管が壊れて血尿が出ることがあります。尿潜血反応が陽性になる原因は多くのものがあり、色々な二次検査を行っても原因がはっきりしない場合もあります。陽性者の中にはわずかながら尿路系の悪性腫瘍が見つかることもあります。
尿潜血の出る主な病気は、尿路の炎症、腎炎、膀胱炎、腎結石、尿管結石、膀胱結石、出血性素因、突発性腎出血などのほかに腎臓、尿路系の腫瘍などがあります。尿潜血が陽性となる病気の多くは自覚症状がほとんどなく、健康診断でたまたま見つかることがほとんどです。健康診断で尿潜血があっても自覚症状がないので放置した結果、腎不全で透析が必要になるということもあるので尿潜血には注意が必要です。なお、便潜血の出る主な病気は、胃潰瘍や胃癌、大腸癌などがあります。