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食生活研究室

食生活研究室・室長就任のお知らせ!
<料理研究家・宮成なみさん>

2015.3.16

文:所長

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宮成なみさんと所長

2013年4月1日にじんラボを立ち上げた当初から「食」に関してはとても重要なテーマだと据え「食生活研究室」を開設しています。

宿野部家の食卓」をはじめ、出来ることから取り組み少しずつコンテンツを増やしてきましたが、さらに積極的に取り組みたいと考えています。

これまで多くの腎臓病・透析患者さんとお会いする機会がありました。特に保存期の腎臓病患者さんの食事制限は大変厳しく、さまざまな工夫を凝らし、またストイックに管理した食生活をしている方が多くいます。

きっと忙しい毎日の中での食事の支度は難しかったり、大変手間なことでしょう。

ある患者さんから、 「もっと他の患者さんの食生活の工夫を知る機会があればいいのに…」と、直接お願いをされたこともあります。

何とかしたい…。
ずっとそう考えていました。

そして昨年末、私は心強いパートナーと出逢いました。
それは料理研究家の宮成なみさん外部サイトへです。

現在福岡を拠点として、全国で講演やイベント、体質改善の講座を開催するなど広く活躍されています。
そして、彼女は私と同じ透析患者でもあります。

宮成さんを「食生活研究室」の室長に迎え、あれも食べちゃいけない。
これも食べちゃいけない。
ないないづくしのいわゆる「マイナス」の食事制限ではなく、こうすれば美味しく食べられる。
という「プラス」の食生活の工夫といったものなどを紹介したいと考えています。

本来食事は私達が生きていく上で必要なものであると同時に、そこには「楽しさ」や「団らん」「コミュニケーション」が含まれる人生にとって有意義で大切な時間のはずです。

宮成さんに、この「食生活研究室」の室長に就任していただき「腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために」食からのアプローチをさらに加速してまいります。 皆さま、どうぞご期待ください!


食事改善は、「食べるで生きるを活かすこと」
毎日のごはんで、輝く日々を作ること。

文:宮成なみ

宮成なみさん

こんにちは!

宿さんことじんラボ所長・宿野部さんとのご縁をいただき、食生活研究室長を拝命しました料理研究家の宮成なみと申します。

今は週3回×6時間の透析をしながら、料理研究家としてお仕事させていただいています。

宮成なみ プロフィール

1976年 11月3日(調味料の日)生まれ
1992年 「結節性動脈周囲炎」を発症
2003年 『オトコをトリコにするメロメロレシピ!』西日本新聞社出版より出版
2004年 テレビ、雑誌、ラジオなどレギュラー出演。地元情報番組「今日感テレビ日曜版」料理コーナーを8年勤める。
2006年 血液人工透析治療開始
2007年 楽しい食卓株式会社設立・「奇跡のごはん」東洋経済新報社より出版
2008年 透析、腎臓病、高血圧の食事改善を自らの体で研究開始。
2015年 現在、週3回×6時間の透析をこなしつつ、全国を講演会、食事改善教室で飛び回っている。LOVEFM 『TENJIN UNITED』The Master of Styleのコーナーで第1金曜日レギュラー。

福岡出身の料理研究家。愛称は“元気モリモリ先生”。
16歳の時に「現代の医学では治すことのできない難病」結節性動脈周囲炎を発症。主治医の「唯一病気の進行を遅らせる方法が食事療法」という言葉に希望を託し、金なし、コネなし、資格なしのなか10年越しの夢を叶え、27歳で料理研究家となる。現在は週3回、1回6時間の透析をこなしながらテレビ、ラジオなどのメディア出演、食育講演会、レシピ作成のほか、「ムリせず、気負わず、頑張りすぎず、できることからはじめよう」をモットーに簡単でラクに美味しく元気と健康をつくる“元気モリモリ先生”として精力的に活動中。
楽しい食卓株式会社 代表取締役、料理研究家
宮成なみ公式ウェブサイト:http://miyanari-cook.com外部サイトへ

私の発病のきっかけですが、現代の医学では治すことのできない難病「結節性動脈周囲炎」を持って産まれてきた、とお医者さんに言われました。5年以内に8割がなくなるという難病で、私のいないところで両親は「娘さんは25歳まで生きられないかもしれません」と言われたそうです。

この病気がきっかけで腎臓の機能を失い、16歳の時に腎不全になりました。 そのときに「現在の医学でなみさんの病気を治すことはできないけれど、唯一進行を遅らせる方法が食事療法です。食という可能性に賭けてみませんか? 」って主治医の先生が言ってくれたんです。

1年弱の入院生活を経て退院する頃には「1年後には透析になることを覚悟しておいてください」と言われていましたが、保存期を13年まで延ばすことができました。

透析導入時、大学病院に13年前の検査結果が残っていたんです。それを診た医師から「この検査結果で、透析に踏み切らなかったのは当時の主治医に感謝しないといけないよ。この数値で保存期をこれだけ延ばせたのは奇跡だね。支えてくれたご家族に感謝しないといけないよ」と言われました。

その先生の一言がきっかけで産まれた私の著書が「奇跡のごはん」なんです。

軌跡のごはん 宮成なみ 著:東洋経済新報社
アマゾンで見る

食事療法をするにあたって、母の存在は大きかったです。
「できないことをメソメソ悲しむより、できることを楽しみなさい。どんなに小さなことでもいい。これならできると思うことをひとつでもいい。やり続けなさい。そうしたら10年後の未来は絶対に変わってる。お母さんが約束する」

16歳の時、不安に怯えて白いベッドの上でうずくまっていた私は、26歳の時に料理研究家になると言う夢を掴みました。そしてさらに十数年経った今、母が私にしてくれた食事改善を今度は私がしています。「母がしてくれたことを今度は私がする人になりたい。私や母のように悲しむ人を一人でも減らしたい」そんな遥か昔に願った夢を叶えて。お医者さんの言った寿命を遥かに越えて。

ごはんと病気が教えてくれたのは前を向いて笑顔で生きる知恵。

食生活というのは「食べることで、生きることを活かすこと」。

毎日のごはんで元気をつくる食生活研究室! 一緒に研究を始めていきましょう!

次回より保存期や透析患者さんに向けた調理のポイントや
減塩のコツなどを紹介します。
これからの食生活研究所と室長宮成なみさんの連載にご期待ください!!

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所長

所長
一般社団法人ペイシェントフッド代表理事。社会福祉士。透析歴31年。
14年間勤めた一般企業を退職後、福祉職を経て、2010年9月に株式会社を設立し、2018年4月からは一般社団法人ペイシェントフッドに法人格を変更。
長い年月にわたり「治療を受ける」という「受け身の立場」で医療と関わってきましたが、腎臓病を経て、透析を受ける当事者として、その経験・想いを「腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために」役立てられないかと一念発起し、起業しました。
「じんラボ」はみなさんと一緒につくりあげていくコミュニティです。
「ひとり一人の「生きる力」が、医療を支える、希望ある社会」の実現に皆さんと共に歩んでまいります!どうぞよろしくお願いします!

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